鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

プロダクトアウトよりもマーケットイン

[要旨]

会社員から独立して起業しようとする方の多くは、自分のキャリアをそのまま活用して起業してしまいますが、その場合、必ずしも需要があるとは限らないため、失敗してしまうことがあります。そこで、需要がある事業を探し、それに、自分のキャリアを活かせるかどうか検討するという手順を踏むことが大切です。


[本文]

先日、経営コンサルタントの小島幹登さんが、Podcast番組で、失敗しない起業法についてお話しされておられました。要旨は、サラリーマンの方が独立して起業しようとするときは、自分のキャリアを活かそうとするので、需要のない事業で起業してしまうことがある。そこで、逆の視点を持ち、需要のある分野を探し、その中から、自分のキャリアを活かせるものがあれば、その分野で起業するとよいというものです。

このことは、至極当然のことなのですが、独立起業しようとする方は、自分が起業しようとする事業には、すでに需要があると思い込んでいる場合が多く、リサーチをせずに起業して失敗するという例は少なくなく、そういった面では、この小島さんのごしてきは妥当だと思います。特に、最近は、大企業でも、これまで中小企業でしか参入しなかった分野にまで参入することが多いので、中小企業であっても、リサーチは重要です。

ちなみに、自分がやりたいことを事業にするということが、必ずしも間違ってはいません。これまで説明してきた、需要のあるところで事業をするということはマーケットインといいますが、それとは逆に、自社の製品を広めて需要を作ることを、プロダクトアウトといいます。

プロダクトアウトで成功した事例は、オーディオブックを提供しているオトバンクなどがあります。本を音声で提供するというサービスは、いままでにないサービスです。でも、中小企業では、プロダクトアウト型での起業は難易度が高いので、ある程度の見込がなければ、マーケットイン型での起業を、小島さん同様、私もお薦めしたいと思います。

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