鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

改善策はおまじないではない

私が事業改善を提案することのひとつに、

「5S」があります。


5Sは、奥の深い活動なのですが、簡単に

言えば、整理整頓の進化したものです。


(「5S」に関しては、拙著、「図解でわ

かる在庫管理いちばん最初に読む本」でも

解説していますので、ご参照ください。

http://amzn.to/AseBrq


ただ、5Sは、必ずしも肯定的に受け入れ

てもらえないことがあります。


その理由は、「整理整頓をしても、直接的

に売上に結びつかない」ということのよう

です。


私も、「5Sが、直接的に売上に結びつか

ない」と考えています。


では、なぜ、顧問先に5Sを薦めているの

かというと、「5Sは、直接的には売上に

結びつかなくても、『間接的に』売上に結

びつく」と考えているからです。


これは、言い換えれば、事業活動において

は、「何を売るか、よりも、どうやって売

るか」が大切になってきているということ

です。


いまは、会社によって、商品やサービスに

差が現れにくくなってきており、したがっ

て、どうやって売るのかでライバルとの差

がつく時代なので、5Sなどによる職場環

境の整備などは、直接的ではなくても、売

上に与える影響の度合いは、ますます、高

まっています。


でも、5Sにあまり関心を持たない経営者

の方は、「5Sのような活動は、何かのお

まじない程度のことであり、意味はない」

と考えてしまうのではないでしょうか?


確かに、5Sの実践と業績向上の、直接的

な因果関係は私は説明できないのですが、

実際に、5Sによって業績を上げている会

社はたくさんあるので、5Sに否定的な経

営者の方は、「なぜ、自社の商品は売れる

のか」という、もう少し高い視点から事業

活動の改善ポイントを見てもらえればと思

います。


そうすれば、5Sのようなプロセスの重要

性を理解していただけると思います。


ちなみに、今回は、改善策について5Sを

例に挙げましたが、QC活動、PDCAの

実践など、会社の足腰を強くする活動につ

いても同じことが言えると、私は考えてい

ます。

 



※この記事はメールマガジンでも配信して

います。ぜひ、ご登録ください。→

http://yuushi-zaimu.net/conference/



 

f:id:rokkakuakio:20200207175047j:plain