先日、ビジネスメールコンサルタントの平
野友朗さんが配信したメールマガジンに、
メールマガジンの効果について書いておら
れました。
主旨は、「メールマガジンを配信すること
の効果の測定は難しい。
平野さん自身も、メールマガジンを配信し
たからといって、Webpageのアクセ
スが増えることはあまりないし、読者から
の返信も、1回のメールマガジンの配信に
つき1通程度しかない。
そこで、メールマガジンの反応を増やすた
めに、劇薬のようなメールマガジンを送る
方法もあるが、そのような方法を続けてい
ると読者を減らしてしまうので、急いで売
上を得なくてもよいなら、漢方薬のような
メールマガジンを送る方がよい。
例えば、平野さんは、約18年間、漢方薬
のようなメールマガジンを配信している
が、平野さんと面識のないメールマガジン
の読者の方から、『ずっと前から読んでい
ますが、これだけ続けているから信用して
いるんです』というメッセージとともに、
コンサルティングの依頼を受けたことがあ
る」というものです。
私は、この平野さんのメールマガジンを読
んで、米国の心理学者、ハーズバーグの提
唱した、「衛生要因・動機付け要因」を思
い出しました。
(ご参考→ https://goo.gl/yPQi1Y )
このハーズバーグの理論は、ひとことで言
えば、従業員は、給料を増やすことで不満
がなくなるが、それだけでは満足するには
至らず、仕事の達成感を感じたり上司から
の承認を受けたりしなければ、満足しない
ということです。
ですから、経営者が従業員に満足してもら
おうとして、給料を増やすしたとしても、
それは必要ではあるものの、それだけでは
十分ではないということです。
話をメールマガジンにもどすと、メールマ
ガジンを配信している人の中には、売上の
増加を期待してメールマガジンを配信して
いる人もいると思いますが、それは、平野
さんの言葉を借りれば、その人の信頼性を
高めることにはなっているものの、それだ
けでは、直接は売上は増えないということ
なのでしょう。
だから、メールマガジンを配信することは
大切ですが、それは、漢方薬的な効果にと
どまることになると思います。
そこで、劇薬とはいはないまでも、何らか
の、直接的な売上につながる特効薬的な施
策も必要になるでしょう。
でも、特効薬的な施策だけでは高い効果が
得られないので、普段から、漢方薬的な施
策も行っておく必要があるでしょう。
すなわち、事業活動は有機的で複雑な活動
なので、売上を増やすには、ひとつの施策
だけを実施すればよいわけではなく、タイ
ミング、種類、対象、質、量などの異なっ
た様々な施策を組み合わせる必要があるの
でしょう。
この異なる施策を、経営資源が限られてい
る中で、どう組み合わせて実施すれば、最
も効果が大きくなるかということを見極め
るところに、経営者の能力が問われている
と、私は考えています。
ちなみに、私は漢方薬だけをのみ続けてい
る感じがするので、もうそろそろ、特効薬
を使わなければと思っています。
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