鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

人工知能による中小企業向け融資審査

先日、時事通信が、りそな銀行人工知能

を使った、中小企業向け融資審査を行うと

報道していました。


(ご参考→ https://bit.ly/37JX4Pm


記事によれば、「顧客の預金口座の入出金

データだけで融資の可否を判定し、顧客は

来店して詳細な財務データなどを提出する

必要がなく、インターネット上で融資契約

を結べる」そうです。


そして、いつものことですが、今回も、こ

のような人工知能を使った融資審査に関し

ては、私はあまり大きな期待を持っていま

せん。


人工知能を使った融資審査は、ある面では

利用者も銀行も利便性が高まりますが、効

果は限定的になると予想するからです。


預金口座の入出金データは、融資審査の参

考にはなりますが、裏を返せば、少額の運

転資金しか融資できないのではないかと思

います。


なぜなら、財務データを提出せず、かつ、

インターネットで申し込みをするわけです

から、厳密な自己査定もしないということ

になれば、多くても1社あたり数百万円の

融資しかしないうことになるでしょう。


では、このような仕組みを使った融資は無

意味なのかといえば、まったく無意味とは

言えないでしょう。


預金取引はあるものの、まだ、融資取引が

ない事業者に対して、銀行は、インター

ネットで融資申し込みができる利点をア

ピールして、新規取引につなげることがで

きます。


そして、取引が徐々に拡大してくれば、大

口の設備融資などにつなげることもできる

でしょう。


もうひとつ、気をつけるべき点は、融資審

査を人工知能が行うようになったからと

いって、従来、なかなか融資が受けられな

かった会社が、融資を受けられるようにな

るのかというと、それはあまり期待できな

いということです。


なぜなら、りそな銀行人工知能による融

資審査は、預金口座の入出金データで融資

の可否を判定するわけですが、もともとお

金の忙しい会社は、預金口座のデータで、

如実にそれが分かるからです。


今回の記事の結論は、融資審査に新しい手

法が登場したとしても、いままで融資が受

けられなかった会社が受けられるようにな

るとは限らないので、基本的には自社の事

業の業績向上に懸命に取り組むことが基本

であるということに変わりはないというこ

とです。

 

 

 

 

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