鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

仕事の最も上位にある目的は成長すること

サンリオピューロランドを運営する、サン

リオエンターテイメント社長の小巻亜矢さ

んのご著書、「来場者4倍のV字回復!サ

ンリオピューロランドの人づくり」を拝読

しました。


(ご参考→ https://amzn.to/2MSoGeC


小巻さんが同社顧問に就任した2014年

度のピューロランドの年間入場者数は、約

126万人でしたが、2018年度は約

219万人に伸びているそうです。


なお、小巻さんは、2016年にピューロ

ランド館長に、2019年に社長に就任し

ておられます。


では、小巻さんはどうやってピューロラン

ドの来場者を増やしたのかということです

が、詳細は小巻さんのご著書をお読みいた

だきたいのですが、その肝は、「仕事をす

るうえで最も上位にある概念は、人間とし

て成長することであり、プロジェクトの成

功や売上げ達成は、その下にある概念であ

り、目標」(257ページ)ということだ

と思います。


会社の事業は利益を得なければならないと

いう目的がありますが、それは従業員の苦

痛の代償で達成されるものであれば、従業

員の能力は十分に発揮されません。


でも、従業員が成長できるというよろこび

が得られるのであれば、事業に携わる中で

大きな能力が発揮されます。


すなわち、事業の目標と従業員の目標が一

致すれば、両者にとって大きな果実が得ら

れるということです。


しかし、それは言易行難であり、まさに経

営者の能力が問われるところです。


では、小巻さんは、具体的にどのようなこ

とをしたかのというと、そのひとつが、従

業員エンゲージメント指数の導入(230

ページ)です。


エンゲージメントとは約束という意味です

が、経営用語としての従業員エンゲージメ

ント指数は、従業員の会社に対する忠誠度

や貢献意欲を測る指標です。


単に、「従業員同士で仲が良い」、「モチ

ベーションが高い」という曖昧な評価は行

わず、外部の会社に従業員の心の状態(や

りがい、人間関係、待遇への満足度など)

を測ってもらっているそうです。


そして、ここで大切なことは、単に、従業

員の心の状態を数値化するだけではなく、

何らかの兆候が出たら、すぐに対策を講じ

て従業員に説明することだそうです。


もし、データを集めただけで、何もしてい

ないと感じてしまわれると、従業員の士気

が下がってしまうので、このようなフィー

ドバックが大切になります。


小巻さんの行った改善策はこれだけではあ

りませんが、ピューロランドの業績はV字

回復しているという成果が出ており、彼女

の取組は大いに参考になると思います。


私は、経営者の役割は、組織づくりや仕組

みづくりと考えていますが、まさに小巻さ

んは、その役割を担っていると言えると思

います。

 

 

 

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