鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

地銀の再編を促す金融庁

先日、日本経済新聞に、金融庁の遠藤長官

へのインタビューが載っていました。


(ご参考→ https://s.nikkei.com/2KnWSMR


このインタビューで、遠藤長官は、地方銀

行への施策については、次の通り述べてい

ます。


地方銀行のビジネスモデルは地域の顧客

や中小企業に付加価値をつける支援など、

リレーションシップバンキングといわれる

事業を深掘りするかたちになるだろう」


金融庁はこれまで地方銀行経営判断

尊重しながら、対話で背中を押そうとして

きたが、その結果、前に進んでいる地方銀

行があるのに対し、(他行の動きなど)横

を見たり当局の意見を待ったりで改革の力

強さに欠ける金融機関もあった」


地方銀行は経営状況に応じて、1.(業

績が安定し)ビジネスモデルを正面から議

論できる時間軸の長い銀行、2.持続可能

なモデルを構築できずに本業利益が薄く、

時間軸の短い銀行、3.金融機能強化法で

公的資金が入っている銀行の3つのグルー

プにに分類され、2と3のグループは(新

たな監督指針の)早期警戒制度で対応し、

場合によっては業務改善命令といった枠組

みで、金融庁が伴走しながら具体的なビジ

ネスモデルの構築や経営に関してモノを言

わせてもらう」


遠藤長官は、リレーションシップバンキン

グについて触れていますが、これは、これ

までの金融庁が示してきた施策との整合性

のために言及したもので、これだけで現状

が大きく変わると私は考えていません。


一方で、改革に積極的な地方銀行と、そう

でない地方銀行があり、改革的に消極的な

地方銀行には早期警戒制度などで改革を促

すと述べています。


地方銀行の経営環境が厳しい状況にある中

で、業績を安定させることについては、地

方銀行だけでは解決できない面もあるもの

の、改善のための活動に及び腰の地方銀行

が少なくないことも確かだと思います。


したがって、「及び腰の銀行」に対して、

これから金融庁は厳しい姿勢で臨むという

ことが、改めて遠藤長官のインタビューか

ら伝わりました。


タイミングはまだわからないものの、比較

的規模の小さい地方銀行の再編が、金融庁

の主導によって加速していくものと思われ

ることから、対象と思われる銀行をメイン

バンクにしている会社は、防衛的な対応と

して、中堅以上の地方銀行との融資取引を

しておくことが大切だと思います。

 

 

 

 

 

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