私がよく受ける質問に、経済学と経営学の
違いはなに?というものがあります。
これも、分かっているようで、説明は意外
と難しいようです。
この質問への回答については、法政大学の
Webpageにも記載がありました。
(ご参考→ https://bit.ly/2X1g5YM )
そこには、経営学について、慶応大学准教
授の説明として、「社会、経済、人の心に
多大な影響を与えうる、経営という行為と
それを行う個人と組織が、どう変遷し、ど
う存在し、どう動くかの普遍的な法則性を
解明するべく、社会科学の一つの分野、科
学としての議論を重ねている」と記載して
あります。
そして、経済学について、ハーバード大学
教授のグレゴリー・マンキューの説明とし
て、「社会がその希少な資源をいかに管理
するのかを研究する学問である。経済学者
は、人々がどのように意思決定するのかを
研究する。どれだけ働き、何を買い、どれ
だけ貯蓄し、その貯蓄をどのように投資す
るのか、といったことを研究するのであ
る。経済学者はまた、人々が互いにどのよ
うにして品物の販売価格や、販売数量を決
めるのかを調べるのである」と記載されて
あります。
どちらも、専門的な知識がある人でなけれ
ば、なかなか理解できない説明だと思いま
す。
もちろん、私は両者の説明を批評できるほ
どの専門性は持っていないのですが、私な
りにもう少し簡単に説明すると、経済学は
「国全体や、個人の経済活動の法則を明ら
かにする学問」であり、経営学は「組織の
目的をより効率的に達成するための法則を
明らかにする学問」であると、考えていま
す。
しかし、この説明に疑問を感じる方もいる
と思います。
すなわち、会社は、販売活動によって自社
商品を販売しており、それは経済的な活動
なので、経営学の研究の対象にならないの
か、という疑問です。
確かに会社は商品を販売しますが、それは
付加価値を産み出す活動であり、その付加
価値は、株主への配当金の支払いや、従業
員への給与の支払いなど、事業活動を支え
るステークホルダーへ還元され、事業活動
が維持されます。
因によって行動するので、事業活動を維持
するためにさまざまな調整や判断が経営の
役割として求められており、それをどれだ
け上手に実践できるかによって経営者とし
ての能力が評価されます。
そして、上手な経営者とはどういう活動を
すべきかという法則を研究することが経営
学の目的です。
したがって、経営学では、商品の販売は、
経済活動という観点ではなく、組織を維持
発展させるための活動ととらえ、その研究
の対象としています。
一方、経済学の法則は、一般的には経営学
と比較して無機的です。
商品は価格の安いものが売れる、労働者は
給与の高い会社で働こうとするというよう
な法則でとらえようとします。
経済学が経済活動を、このような側面でと
らえることが誤っている訳ではないのです
が、経済活動を主に数値で明らかにしよう
としている点で、経営学と大きく異なって
いると、私は考えています。
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