私は、事業改善のお手伝いをするとき、中
長期計画を立てることと、それを実践して
みて、毎月の実施状況を確認することを提
案しています。
でも、多くの、いや、半分以上の会社経営
者の方は、そのような答えに落胆するよう
です。
そして、その割合は、業況がよくない会社
ほど、または、開業して日が浅い会社ほど
高いと感じます。
その気持ちも分からないでもありません。
業況が苦しい中、一発逆転で業績を挽回す
る方法を教えてもらえることを期待して、
コンサルタントに相談に行ったのに、毎月
の業況を確認しろといわれただけでは、い
つになったら業績が回復するのかと思って
しまうでしょう。
実際には、業績がよくない会社に対して
は、すぐに改善できる点はお伝えしていま
す。
そして、それはすぐに効果が現れると思い
ますが、多くはその効果は長続きしないも
のです。
つまるところ、本当の業績の改善は、枝葉
の部分ではなく、幹の部分を改善するしか
ないということです。
でも、業績がよくない会社は、表面的なと
ころが改善してしまえば、それだけで満足
してしまうようです。
そのような会社は、また、すぐに業績が悪
化し、いつまで経っても同じことの繰り返
しになってしまうでしょう。
では、毎月の業績確認を実直に実践する会
社と、表面的な改善しかしな会社の違いは
何かと言うと、会社の先行きをどこまで見
ているかということだと思います。
「すぐに効果の出る方法を知りたい」とい
う経営者の方は、長くても1年先のことだ
けを考えているのでしょう。
一方、「会社の足腰を強くしたい」と考え
ている経営者の方は、10年~20年、ま
たはそれ以上のことを考えているのでしょ
う。
そうであれば、「毎月の業績確認をしてい
ては、なかなか業績がよくならない」とは
受け止めず、「それこそ最短の方法だ」と
受け止めるでしょう。
繰り返しになりますが、この、どこまで先
のことを考えられるかというところが、業
績の違いにもつながると思います。
ここで、「そんな悠長なことは言っていら
れない」と考える方も多いと思いますが、
事業戦略を長期的な観点で実践できる経営
資源や能力があるかどうかということも、
事業の成否の要因だと思います。
さらに、今回の記事を読んで、私が建前を
言っているとお感じの方は、こちらの記事
を読んでいただきたいと思います。
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