私の知人に、私が好感を持っている営業マ
ンのHさんがいます。
営業マンというと、押しの強い人が多いと
思いますが、Hさんは、穏やかで、自らは
お話をすることはあまりありません。
でも、私の話すことは真剣に最後まできい
てくれるので、話が終わったあと、「Hさ
んはいい人だなぁ」と感じるのだと思いま
す。
この、人の話を傾聴することは簡単なよう
で、実は、思ったよりもなかなかできない
ことであると、私は感じています。
これは、私も含まれますが、多くの人は、
人の話を聴いているつもりでも、頭の中で
は他のことを考えていたり、「早く終わら
ないかなぁ」という表情をしたりしてしま
いがちです。
でも、その簡単なようなことをきちんとで
きるHさんのような方は、実際には少ない
ので、私がHさんに話を聴いてもらうと、
よい印象を持つのだと思います。
このことについて、偶然、経営コンサルタ
ントの木戸一敏さんも、ご著書の「小心者
の私ができた年収1,200万円獲得法」
( https://amzn.to/2UocDJw )の中で言及
しておられました。
木戸さんは、かつて、教材のセールスマン
をしていたのですが、「イエス・バット話
法」というものがあることを知って、それ
を試したそうです。
すなわち、教材を売るために子どもを持つ
主婦を訪れ、教材について説明してから、
「うちの子は勉強しないから必要ない」と
言われたとき、「そうですよね、みなさん
そうみたいですよね、でもお母さんもそう
でしたよね」と返すと、相手が怒りだした
そうです。
なぜなら、それは木戸さんによれば、イエ
スの要素が足りないからだそうです。
そこで、「本当にそうですよね、先ほどお
会いしたお母さんにもそう言われたのです
が、子どもって本当に勉強しないんですよ
ね、でもお母さんも子どものころあまり勉
強しませんでしたよね」と、「イエス」の
要素を3倍にしたところ、主婦の方も話を
聴いてくれるようになったそうです。
ちなみに、木戸さんは、このような話法を
「イエス3連発・バット話法」と言ってい
ます。
すなわち、イエスを3連発するくらい、相
手が自分の話を聴いてくれたと分かると、
相手もようやく自分の話に耳を傾けてくれ
るようになるということだと思います。
そして、このような相手の話を聴くという
ことは、従業員の方に対しても効果がある
ようです。
例えば、経営コンサルタントの松下雅憲さ
んは、入社した従業員に、「入社当日、3
日後、30日後、3か月後に面談すること
によって、退職しようと思っても、それを
踏みとどまり、離職率が減少する」とお話
されておられます。
(ご参考→ https://bit.ly/2FTbhi0 )
今回は、多くの方が理解していると考えな
がら、なかなか実践できない、相手の話を
聴くことの大切さを、改めて書いてみまし
た。
顧客や部下との関係が、なかなかうまく行
かないという方は、話を聴くということを
改めて実践されることをお薦めします。
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