鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

仕事を追いかける

先日、経営コンサルタントの小山昇さんの

ポッドキャスト番組を聴きました。


(ご参考→ https://goo.gl/LZGc1q


番組の中で、小山さんの経営者向けの塾の

塾生で、三重県で運送会社を経営しておら

れる、池畑弘樹さんが、同社の人材確保の

方法についてお話されておられました。


概要としては、有給休暇を積極的に利用さ

せている、会社の利益が増えたときは、そ

の増加した分だけ給与を増やしているとい

うことだそうです。


これだけがすべてではありませんが、その

ような従業員の方の満足度を高めることに

よって、同社では、従業員が知人に同社に

勤務することを薦めるようになり、過去5

年間の採用者数80名のうち、45%の人

が従業員の紹介によって採用した人だそう

です。


すなわち、同社は、現在働いている従業員

の満足度を高めることによって、求人活動

に力を入れる必要はなくなっているようで

す。


ところで、このお話を聴いたとき、マクド

ナルドOBの経営コンサルタントの松下雅

憲さんから、同様のお話を聴いたことを思

い出しました。


(ご参考→ https://goo.gl/SzXaHU


すなわち、従業員の方が働きたいと思う職

場は、定着率が高くなったり、従業員が知

人にいっしょに働こうと薦めてくれたりす

るので、採用のための労力や費用が要らな

くなるというものです。


もちろん、従業員の方に支持されるための

職場づくりにも労力を要しますが、定着率

が低いことによって、常に採用活動をした

り、新しい職員の育成をしたりする労力よ

りは少なくて済みます。


ところで、ここまでの記述は、従業員の方

の満足度を高めるべきという内容になって

いますが、今回の記事の本旨はそれではあ

りません。


経営者も従業員も忙しい会社は少なくあり

ませんが、ちょとした工夫で、本来は忙し

くなくても済むのに、忙しくなっていると

感じる部分があるということが本旨です。


池畑さんの会社の場合、従業員の方が満足

して働いているおかげで、常に、受注が増

えているそうです。


(ちなみに、池畑さんの会社は、6年連続

増収増益となっているそうです)


すなわち、採用などのための労力がかから

ないことによって、本来の運送事業のサー

ビスの品質を高めることに専念でき、それ

が受注を増やすことにつながっているので

しょう。


これをひとことでいえば、仕事に追いかけ

られて忙しい思いをすることから脱し、余

裕を持って仕事を追いかける状態になって

いるということだと思います。


実は、これも、言うは易く行うは難しです

が、ちょっとしたことを変えるだけで、会

社に余裕ができ、前向きに事業に取り組め

るようになるということが、今回の記事の

結論です。


経営者の方は、日々、目の前の仕事に追わ

れがちですが、本来は大局的に会社の事業

の状況を分析して、日々の忙しさにとらわ

れず、改善に専念することが大切であり、

それが、経営者としての腕の違いになって

現れるのでしょう。

  

 

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