鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

融資対策は免罪符にはならない

このことについては、いままで何度か述べ

て来ているのですが、私は、いわゆる「融

資対策」は不要と思っています。


私が銀行職員の時も、融資先の会社が赤字

であっても、経営者の方が真摯に事業改善

に取り組み、少しずつでもその努力が結果

として現れている状況が分かれば、銀行職

員としても応援したいという気持ちになり

ます。


ですから、経営者の方にとって、融資を受

けるための努力の優先順位は、事業改善の

ための努力よりも低くなるべきと、私は考

えています。


(ただし、以前も述べましたが、経営者の

方が銀行との距離を作ってしまうことも避

けなければなりません。

https://goo.gl/Xg4qrR


ところが、経営者の方にとって、いちばん

交渉をしにくい相手は顧客であり、その次

に従業員、最後が銀行という順番になるの

でしょう。


すなわち、事業に直接かかわりのある顧客

と従業員との交渉を避けて、銀行との交渉

ばかりに力を入れるという経営者の方は、

事業の改善に力を入れていないということ

になるのではないでしょうか?


ここまで遠回りに述べてきましたが、端的

に述べれば、「融資対策」ばかりに力を入

れている経営者の方の多くは、本当に取り

組まなければならない事業改善に着手しな

いための言い訳をしているように私は映る

ということです。


それを見分けることは、次の質問をすると

簡単に分かります。


すなわち、「それでは、銀行から希望通り

の融資を受けられるとしたら、次に、あな

たは何に着手しますか」という質問です。


「銀行がなかなか融資をしてくれない」と

いう状況を、事業改善に着手しないことの

免罪符にしている経営者にとって、仮に銀

行が融資に応じてしまうと、逆に困ってし

まうのではないでしょうか?

 

 

 

 

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