これまで何度か事業計画書の意義などにつ
いて書いてきましたが、まだ誤解をされて
おられる方が多いと感じたので、ここで、
改めて、これまでとは別の側面から事業計
画書について述べたいと思います。
まず、事業計画書を「事業の予想」ととら
えている経営者の方は少なくありません。
また、事業計画書を「事業の目標」と考え
ている方もいます。
これは、予想ととらえるよりも理解が深い
と言えますが、単なる目標と考えるだけで
は、事業計画書を意義のあるものとしてい
るとはいえません。
すなわち、これからの5年~10年間の売
上高と利益額を、単なる予想や目標とする
だけでは、経営者が「経営」をしていると
は言えません。
少なくとも、How(どうやって=経営戦
略)と、Who(だれが=事業体制)が明
確でなければ、事業計画書は単なる画餅に
なってしまいます。
一方、経営戦略や事業体制が明確であり、
かつ、実現可能性が高ければ、事業計画書
の裏付けが強まり、かつ、それを達成させ
るための具体的な活動も明確になります。
このように、事業計画書のブラッシュアッ
プを行っていくことによって、事業活動が
より精緻なものとなるので、事業の競争力
も高まって行きます。
確かに、事業の中心的な活動は生産活動で
すが、競争力を高めるための活動は管理活
動であり、どちらも会社にとっては大切な
活動です。
このことはご理解いただける方が多いと思
うのですが、事業計画書の活用が競争力を
高めることになるということを認識してお
られる方は少ないと思います。
多くの経営者の方が、このことに気づいて
さえいただければ、もっと事業計画書の重
要性を認識していただける方が増えるもの
と私は考えています。
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