今回も、前回に引き続き、日本マクドナル
ドOBの経営コンサルタント、松下雅憲さ
んからお伺いしたお話について述べたいと
思います。
松下さんとお会いした時、その日の朝、た
またま私が目にしたニュースについて伺っ
て見ました。
(ご参考→ https://goo.gl/GZZjKB )
その内容は、ある遊園地で着ぐるみを着て
働いている従業員が、過重な労働をさせら
れたことが原因で病気になり、会社に対し
て損害賠償請求をしたというものです。
ただし、ここからの内容は、その記事その
ものについてではなく、一般論としてお読
みいただきたいのですが、松下さんは、そ
のようなことの起きる本当の原因は、過重
な労働ではないと考えているということを
お話しくださいました。
そもそも、着ぐるみを着る仕事は重労働な
のであって、それが嫌なら、最初からその
ような仕事は選ばなかったはずだというこ
とです。
この松下さんのお考えは、松下さんの最新
刊である、「店長のための『スタッフが辞
めないお店』の作り方」
( https://amzn.to/2LO6SNZ )に書いてあ
ります。
それは、ある焼き鳥店のお話です。
その焼き鳥店では、グリストラップの清掃
は、店長かトップクラスのスタッフでない
とやらせてもらえない仕事になっているそ
うです。
グリストラップとは、「油水分離阻集器の
ことで、油脂を含む汚水が排水管設備を妨
げないよう設置を義務づけられた装置」だ
そうです。
(ご参考→ https://goo.gl/3nKNDg )
グリストラップの清掃は、一般的には、重
労働で、かつ、“汚れ仕事”で、普通の人
なら嫌がる仕事です。
しかし、そのお店のあるスタッフは、グリ
ストラップの清掃の仕事をしたいと、店長
に何度も願い出て、ようやくその仕事を任
せてもらえるようになったそうです。
では、なぜ、そのスタッフがグリストラッ
プの清掃をしたいと申し出たかというと、
それは、その仕事が、顧客やスタッフに喜
んでもらうための重要な仕事ということを
理解しており、名誉なことであると考えて
いるからだそうです。
このようなお話はきれいごとのように思わ
れますが、その焼き鳥店では、スタッフが
そのように仕事を受け止めるようになるた
めの環境がしっかりと整えられているよう
です。
そして、このような考え方は、ドラッカー
の著書に出てくる、「3人の石工」のお話
などで、すでに、多くの方に知られていま
す。
(ご参考→ https://goo.gl/Y21eVT )
今回の記事の結論は、仕事の不満は、表面
的には仕事そのものの不満ではあっても、
マネジメントの関与が薄いことが真の原因
になっているということです。
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