鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

VRIO分析

今回は、経営戦略を策定するにあたって、

内部環境を分析する手法であるVRIO分

析について説明します。


VRIO分析の特徴は、自社の強みが持続

して優位性を発揮するかどうかを分析する

ための手法で、米国のバーニーによって提

唱されました。


このVRIOとは、経済価値(Value)、希

少性(Rarity)、模倣困難性(Inimitabili-

ty)、組織(organization)の4つの視点の

頭文字をとって名付けられています。


具体的には、自社の強みについて、それ

ぞれの視点に合致するかどうかを見て行

きます。


(1)経済価値:市場において顧客から強

みの価値を認識されているか。


(2)希少性:市場において強みの希少性

を認識されているか。


(3)模倣困難性:強みが他社に模倣され

にくいか。


(4)組織:強みを十分に発揮できる組織

が整っているか。


分析の手順としては、まず、調べようとす

る強みについて、価値があるか→希少性が

あるか→模倣されにくいか、という順に見

て行きます。


該当するものが多いほど、その強みは優位

性が持続するということが確認できます。


そして、最後に、その強みを十分に発揮で

きる組織が整っているかどうかを確認しま

す。


強みの優位性があっても、それを発揮でき

る組織がなければ、成果にはつながりませ

ん。


このような手順を見ると、VRIO分析を

提唱したバーニーは、組織が強みを発揮で

きる状態になっているかどうか、すなわち

組織の能力が、強みを発揮するための大き

な要因になっていると考えていると思われ

ます。


あくまで仮設とはいえ、この、バーニーの

考え方を理解する人は多いと思います。


しかしながら、自社の強みを発揮しようと

する会社は多いものの、組織の力を高める

よりも、何かよい商品はないか、何かよい

販売方法はないかということを先に考える

経営者の方が多いと思います。


というのも、組織の能力を高めることは、

労力や時間がかかり、かつ、経営者にとっ

て難しい課題であるからだと思います。


このことも、これまで何度も述べてきまし

たが、経営者の方が、自社の競争力を高め

ようとするのであれば、組織の力を高める

ことが中心的な課題となるということを、

より深く認識すべきと思います。


ちなみに、私は自らを「組織の力を高める

ためのコンサルタント」と述べています

が、その理由はこのような考えに基づいて

います。

 

 

 

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