鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

5W2Hで事業を改善する

これは、私の経験から感じるのですが、業

況のあまり芳しくない会社の経営者の方に

その原因をきくと、実は、よくわからない

ということが多いと感じています。


なぜ原因がわからないかというと、自分は

業況改善のために、こういう努力をしてい

るということについてはお話されるのです

が、それらの努力と、芳しくない業績との

因果関係については言及していないからで

す。


これについては、自分は懸命に努力してい

るということを訴えたいという意図があっ

たり、業績については直視したくないとい

う意識が働いているのかもしれません。


でも、そのような方々は、芳しくない業績

の改善策を、具体的な行動にまで落とし込

むことができていないことが根本的な原因

だと私は考えています。


例えば、業績を改善するにはどうしたらよ

いかと言えば、売上をあげるということは

すぐにわかると思いますが、それでは、ど

のような商品を、どの顧客に対して、どれ

だけ、どこで、いつまでに、どのように、

いくらの価格で販売すれば、どれだけの利

益が得られるのかというところまでを考え

る人は少ないようです。


すなわち、5W2Hで考えるということで

す。


このように、5W2H(Who,Why,

When,What,Where,

How Much,How Many等)

で考えれば、簡単に改善策を考えることが

できそうだと感じる方も多いと思います。


ところが、これを実践することが難しい場

合が多いようです。


というのは、そのような会社は、会計デー

タがあまりそろっていないからです。


具体的には、商品別、部門別、顧客別、工

程別などで利益を把握できるようになって

おらず、どこをどう改善すれば業績が回復

するかを特定することが難しいという状況

が代表的な例です。


そのような会社の場合、改善策を考える前

に、データを集める必要になりますが、そ

のことが負担となり、改善に着手するまで

に至らないということになってしまうこと

も多いようです。


ただ、もう一歩踏み込んで述べると、経営

者の方の役割は、事業の舵取りであるとい

うことは誰でも理解できると思いますが、

その舵取りができるような体制、すなわち

必要な会計データを把握する体制がとられ

ていないことが、もっと根本的な課題であ

ると言えるでしょう。


多くの経営者の方は、効率的に事業で成果

をあげたいとお考えと思いますが、そのた

めには、事業を始めるにあたって、舵取り

ができるように体制を整えることが必要に

なります。


しかし、そのような会社が実際には少ない

理由としては、仕事をしてさえいれば、利

益を得られると考えて起業している方が多

いからでしょう。


ところが、競争の激しい時代にあっては、

経営者の方は、むしろ管理業務に軸足を置

くことが望ましいのではないでしょうか?


そのような考えで事業に臨めば、5W2H

で改善に取り組むことができ、短期間で事

業が回復するものと私は考えています。

 

 

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