鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

低金利の危険性

4月19日に、日本銀行が、金融システム

レポートを公表しました。


(ご参考→ https://goo.gl/Mbf7yJ


そこには、「金融機関の信用面のリスクテ

イクに伴う脆弱性」について述べられてい

ます。


簡単に述べると、現在は、低金利が続き、

景気も上昇傾向にあります。


一方、金融機関は融資を伸ばそうとして、

より低い金利で融資をしているために、採

算がほとんどどれないか、採算割れの融資

が増えています。


このことは、将来、景気が下向きになった

とき、業況が悪化した会社への融資を回収

できなくなる可能性が高まり、採算のよく

ない融資が多い金融機関では、収益でその

貸倒をカバーできなくなって、赤字に転落

する可能性があるということです。


こうなったとき、赤字の金融機関は経営に

行き詰まったり、また、融資金利を上げた

り、融資そのものを減らしたりして、中小

企業の資金調達に影響を与える可能性があ

るということを指摘しています。


では、中小企業はどうすればよいのかとい

うことですが、いま、直ちに何かしなけれ

ばならないということはないでしょう。


ただ、将来、経営に行き詰まる金融機関が

現れたり、採算の悪化した金融機関が貸し

渋りをする可能性があるということです。


それに備えて、金融機関に関する情報を収

集したり、貸し渋りをされないような財務

体質を目指すようにすることが望まれるで

しょう。


いずれにしても、金融機関は金融機関の都

合で融資方針が変わるということを念頭に

おいて接することが必要です。


今後も、このような日本銀行からのレポー

トに注視していくことをお薦めします。

 

 

※この記事はメールマガジンでも配信して

います。ぜひ、ご登録ください。→

http://yuushi-zaimu.net/conference/

 

 

f:id:rokkakuakio:20180422003405j:plain