鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

全員野球

ホームページ制作会社の、株式会社ミス

ターフュージョンの社長、石嶋洋平さんの

ご著書「会社のホームページはどんどん変

えなさい」 ( https://amzn.to/2GD04TX )

を拝読しました。


ホームページは、よく、「24時間働く営

業マン」と言われ、売上増加には欠かせな

いと言われる一方で、活用に成功した会社

もあれば、うまく活用できていない会社も

あります。


両者には明確な違いがあり、石嶋さんは、

ご著書の中で、ホームページを活用できな

い会社の共通点を、次のようにご指摘され

ておられます。


(1)ホームページの目的が決まっていな

い。


(2)ホームページを良くしていこうとす

る土壌がない。


(3)データによる裏付けがない。


と、ここまでは、石嶋さんの本を読むまで

もなく(とはいっても、石嶋さんの本には

石嶋さんのコンサルティングのご経験など

きちんとした裏付けが書かれているので、

石嶋さんのご指摘が無意味というわけでは

ありません)、すでに多くの方がご理解さ

れておられるでしょう。


しかしながら、このような特徴が明らかに

なっているのに、そこから抜け出すことが

できない会社が少なくないと私は感じてい

ます。


すなわち、問題なのは、何を改善すれば良

いのかが分かっていながら、ホームページ

を活用できないままでいるという状態から

抜け出すには、どうすればよいかというこ

とです。


前述の、ホームページを活用できない会社

の共通点を逆にすれば、「目的を明確にす

る」、「改善の土壌を醸成する」、「裏付

けをもって行動する」ということになりま

すが、これは、ホームページだけでなく、

会社のあらゆる活動に通じるものであり、

会社の足腰を強くすることにもなるでしょ

う。


これについて、石嶋さんは、「ミスター

フュージョンの全員野球」という活動をし

ているそうです。


これは、石嶋さんが、毎日、「きょうは、

A社の○○○について改善案を出して欲し

い」といった課題を出し、営業部門だけで

なく、管理部門も含めた全員が、グーグル

アナリティクスを見て15分間で改善案を

提出するというトレーニングのことです。


この活動の目的は、正しい答えを出すこと

ではなく、改善策を考えるという習慣を身

に付けることだそうです。


このことにより、ホームページの制作に直

接携わっていない管理部門の従業員の方

も、自分の担当する業務の改善が進むよう

になっているそうです。


「ホームページはツールであって、目的で

はない」ということを分かっている経営者

の方は多いと思いますが、ツールを手に入

れるだけで安心してしまい、そのツールを

活用する能力の醸成までは実践していない

経営者の方は多いのではないでしょうか?


というのも、ツールの活用のための能力の

醸成というのは、口で言うほど容易ではな

いということも事実でしょう。


でも、効果が得られるまでに時間はかかる

とは思いますが、石嶋さんの会社が実践し

ている「全員野球」は、どんな会社でも

「実践」することは難しいことではなさそ

うです。


それを実践するかどうかは、最終的には、

経営者の方の意思の強さにかかっているの

ではないでしょうか?

 

 

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