関連図書を含めて100万部を超えるベス
トセラーとなった、「伝え方が9割」
( https://amzn.to/2GmJXtg )の著者、
佐々木圭一さんのインタビューを聴きまし
た。
(ご参考→ https://goo.gl/rB6mXM )
そのインタビューの中で、佐々木さんご自
身もお話されておられますが、佐々木さん
の本の趣旨は、タイトルから、交渉ごとは
話し方によって9割が決まるので、そのテ
クニックが書かれていると思ってしまう人
が多いそうです。
しかし、本当に佐々木さんがお伝えしよう
としていることは、現在は、かつてのよう
に、単によいもの(サービス)を造っただ
けで売れるという時代ではなくなった。
そこで、きちんと、自社製品の何がよいの
か、顧客にどのように役に立つのかを伝え
ることの重要性が高くなった。
その伝え方は、コピーライターのような専
門家でなくても、きちんとした技術を習得
することができるので、この本を読んで学
んで欲しい。
そして、この伝え方を習得する人が増える
ことで、日本のビジネスがもっと活発にな
る、ということだそうです。
私の考えも、佐々木さんと同じです。
ただ、佐々木さんのご指摘する伝え方は、
もう少し広い意味で、マーケティングとし
て考えてもよいと思います。
ただ、マーケティングは、狭い意味での販
売促進活動と理解されていることも多いよ
うですが、ここでは、「市場創造」という
意味です。
(マーケティングについては、こちらの記
事を参考にしてください。
ところが、ここで課題があります。
佐々木さんのいうように、伝え方が大切と
いうことは普遍的とは思いますが、それは
伝えるものに価値があるという前提です。
冒頭に引用した佐々木さんの言葉にもある
ように、伝えることが大切だから、伝える
もの(自社製品)はあまり大切でないと安
易に考えている人も少なくないと私は感じ
ています。
仮に、伝えるもの(自社製品)のよさが1
割のときでも、伝え方の大切さが9割なの
で、伝え方さえしっかりしていれば、顧客
から自社製品に100点(=自社製品10
点+伝え方90点)の評価をしてもらえる
でしょうか?
ここは、足し算ではなく、掛け算で考える
べきで、自社製品100点×伝え方9割以
上=90点以上と考えるべきでしょう。
ちょっと抽象的な説明ですが、伝え方が9
割の時代の事業は、100点の自社製品と
伝え方(マーケティング)9割以上の両方
が必要で、事業をうまく軌道にのせるため
には、製造とマーケティングの両方を有機
的かつ戦略的に構築することは欠かせない
ということです。
これも至極当然のことなのですが、自社製
品だけに注力する会社や、売り方だけに注
力する会社も少なくないと私は感じていま
す。
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