鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

仕事を自分に合わせる

先日、営業コンサルタント和田裕美さん

ポッドキャストに、福祉クリエーターの

澤田智洋さんが、ゲストとしてご出演され

ておられました。


(ご参考→ https://goo.gl/xFyuo2


澤田さんは、運動が苦手なので、運動が苦

手な人でもスポーツを楽しむことができる

よう、世界ゆるスポーツ協会

( http://yurusports.com/ )を設立し、ノ

ルウェーからバブルサッカーを日本に紹介

( https://goo.gl/rrqo9q )したそうです。


これは、スポーツを楽しめないのは、運動

が苦手な人が悪いのではなく、運動が苦手

な人が楽しめるスポーツがないことがおか

しいという発想によるものだそうです。


これと同様に、澤田さんがかかわっている

福祉に関するセミナーでも、ハンディキャ

ップを持っている方が、なかなか就職でき

ない状況にあり、それは、ハンディキャッ

プがあることが悪いのではなく、求人する

側の基準が狭いことが問題であるという発

想から、自分たちで会社をつくり、自分に

合わせた仕事をするということを実践して

いる人たちが講師として登壇してもらった

そうです。


しかも、そのセミナーは、受講者のうち約

80%が健常者だそうです。


この発想は、それだけ幅広い立場の方から

悩みを解決できそうだと考えられているの

だと思います。


ここでお伝えしたいことは、澤田さんのよ

うな発想が大切だということもあるのです

が、私の経験から感じることは、このよう

な発想を実現することは、口で言うほど簡

単ではないということです。


というのは、私がこれまで事業改善をお手

伝いしてきた方たちに対して、業況をよく

するために事業の方向を変える提案をして

きたところ、なかなかその方向に向こうと

してもらえないことが多くありました。


その理由として考えられることのひとつは

誰もやったことがないことを始めることに

は、それなりのパワーが必要であり、それ

を避けたいという思いがあるようです。


すなわち、道なきところに道を作るという

感じになるので、二の足を踏むということ

になるのでしょう。


もうひとつは、失敗への恐れがあるのでは

ないかと思います。


失敗とは、新たな事業が失敗してしまうと

いうことよりも、自分で決断して自分が始

めようとしたことに失敗してしまうと、そ

れは、すべて自分の責任になってしまう、

すなわち、自分の経営者としての能力が明

確になってしまうことの恐れではないかと

思います。


むしろ、いま、事業がなかなか上向かない

分野にいることの方が、仮に業績が上向か

なくても、それは経営者の能力に問題があ

るのではなく、経営環境が厳しいからだと

いう言い訳ができる事業を続けることの方

が、実は安心できるという心理が働いてい

るのではないかと、私は分析しています。


現在は、確かに、経営環境は厳しくなって

きているものの、多くの会社にとって打ち

手が尽きた状況にはなっていないと、私は

考えています。


むしろ、打ち手があるのにそれを実践しよ

うとしない経営者の方が多いと感じていま

す。


しかし、澤田さんは、じょうずに打ち手を

探し出し、それを実践しておられるという

ことを、澤田さんのお話を聞いて感じまし

た。

 

 

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