これも年に数回しかありませんが、ご相談
者の方の中に、「コンサルタント」となの
る方から騙されてしまったので、どうすれ
ばよいかというご相談を受けます。
厳密には、悪いコンサルタントに騙された
のでどうすればよいかというよりも、悪い
コンサルタントに騙された結果、さらに、
財務状況が悪化してしまい、もう、打つ手
はないのかというものです。
このような場合、ケースバイケースで対応
策を考えますが、多くの場合、回復は難し
い状況です。
では、悪いコンサルタントに騙されないよ
うにするにはどうすればよいのかという
と、ひとつめは会計的な知識を身に付ける
ことです。
悪いコンサルタントは、相手の知識が不足
しているとことに付け込んできます。
悪いコンサルタントから何を言われたかを
私がきくと、嘘を言っていたことが分かる
のですが、知識の不足する方がきくと「な
るほど」と感じてしまうことが多いようで
す。
ふたつめは、取引銀行と良好な関係を保つ
ことです。
悪いコンサルタントは、銀行を悪者にして
「もう銀行のいいなりにはならずにすむ」
というようなささやきをしてきます。
業績のよくない会社は、日頃、銀行から厳
しいことを言われているので、このような
ささやきには弱いのでしょう。
このようなささやきに負けないようにする
には、銀行との信頼関係が強いと、防ぐこ
とができます。
もちろん、銀行の中には、必ずしも融資先
に好意的でない銀行もありますので、複数
の銀行と取引をして、いざというときは自
分の味方になるという銀行を探しておくこ
とが必要です。
もちろん、事業を進めるなかで、甘い言葉
をかけてくる人にはたくさん出会います。
悪いコンサルタントに被害に遭わないよう
にするには、最終的には、自分の精神的な
強さだということに変わりはありません。
そして、もうひとつ大切なことは、甘いさ
さやきにのることは、真の課題解決から、
さらに遠のいてしまうことになるというこ
とです。
たくさんの従業員たちのリーダーである経
営者であれば、果敢に正面から解決すべき
課題に取り組むことが求められます。