鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

クライアント力

先日、エグゼクティブコーチングトレー

ナーの秋山ジョー賢司さんのポッドキャス

ト( https://goo.gl/T4BKL3 )を聴きまし

た。


このエピソードでは、リスナーの方から、

税理士やコンサルタントなどの外部専門家

を選ぶポイントについて教えて欲しいとい

う質問について、秋山さんが次のように回

答しておられました。


ひとつは、自分を魅了させる専門家に支援

を依頼するということです。


こうすることで、支援を受けることに積極

的になることができ、フィーに対して高い

パフォーマンスを得ることができるという

ことです。


そして、ふたつめは、自分を魅了する専門

家から支援を受けられるようになるには、

支援を受ける側も専門家を魅了するように

ならなければならないということです。


例えば、専門家の要請を尊重し、指示や依

頼されたことを実直に実行するといった対

応が求められます。


さらに、みっつめとして、自分のポテン

シャルを示すことが大切だということす。


特に、優秀な外部専門家は、支援の甲斐の

ある支援先を選ぶわけですから、支援を受

ける側のポテンシャルは重要な要素になり

ます。


ここまでの内容は、支援を受ける側から見

て、ハードルが高いものでしょう。


それは、秋山さんが有能なコーチであるこ

とから、やむを得ないと思います。


ただ、これまで私がお手伝いしてきた会社

の中には、専門家の使い方があまり上手で

ないと感じられる方も少なくありません。


すなわち、「こちらがフィーを支払ってい

るのだから、あまり負担をかけさせないで

欲しい」というような要望を持っている方

が多いということです。


そのような方は、仕事が忙しいために、そ

のような要望を持つことになってしまうの

でしょう。


しかし、そのように考える方は、外部専門

家に支援してもらう意義を問い直す必要が

あると思います。


言及するまでもなく、自社の事業を発展さ

せるのは、外部専門家ではなく、会社の経

営者と従業員の方です。


事業の発展は、会社の役員、従業員のスキ

ルアップによってなされるものであり、外

部専門家は、そのスキルアップを支援する

立場です。


また、外部専門家に依存的である会社は、

裏を返せば、ポテンシャルも少ないという

ことであり、外部専門家から見て魅力のな

いクライアントということになります。


今回の結論は、外部専門家を活用する能力

(これを、秋山さんは「クライアント力」

と呼んでいます)を持つことが大切という

ことです。


「馬を水辺に連れて行くことはできても、

水を飲ませることはできない」と言われる

ことがありますが、外部専門家もクライア

ントを水辺に連れて行くことしかできませ

ん。


水を飲むかどうかは経営者の方次第です。


さらに大切なのは、水を飲むかどうかだけ

ではなく、優秀な外部専門家が支援を買っ

て出るような経営者の魅力です。


このような「クライアント力」は、自らで

しか高めることができません。

 

 

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