鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

代表取締役就任は手続きだけでできる

先日、経済評論家でソフィアバンク代表の

藤沢久美さんが制作している、ポッド

キャスト番組を聴きました。


そこで、レストランガイドVegewelを運営

している、フレンバシーの播太樹さんの

お話しを聴きました。


(ご参考→ https://goo.gl/GBsrKF


そのお話しの中で、「行政書士の方に

会社設立の手続きを依頼すれば、自分は

代表取締役に就任することができる。


しかし、代表取締役に就任後も、経営者

としては、ベンチャーキャピタル

方や、エンジェル投資家の方から学ぶ

ことが多かった」という主旨をお話し

しておられました。


このように記載すると、「経営者になる

には、手続きだけではだめで、前もって

きちんと勉強をすべきだ」と私が述べて

いるように感じられると思いますが、

半分はその通りです。


「経営者はそれなりの能力が必要だ」

と考える方は多いと思いますが、その

一方で、会社を起こす方の中には、

会社のトップの地位である代表取締役

就くことだけを目的としてしまっている

人は、意外と多いようです。


その原因は、これから会社を起こして

事業を始めようとするとき、そもそも

その事業は成功するという前提として

いる方が圧倒的に多く、そのような方は

会社を設立して事業を始めればよいと

だけ考えているからだと思います。


ですから、会社を起こすにあたっては

どういう事業をするのかということ

ばかりが頭に入っていて、経営者として

必要なことを学ばなければならないと

いうことはあまり関心がないようです。


しかしながら、実際に会社を起こしてから

「組織運営」という課題に直面し、当初

考えていた通りの事業運営ができないで

いるということが起きてしまうのでは

ないかと私は考えています。


これは、私がこれまで何度も述べてきて

いることですが、これからの会社の競争

力の優劣が決まる要因の比重は、事業の

優劣からマネジメントの優劣に移りつつ

あるので、会社を起こして事業を始めるに

あたっては、きちんと経営者としての

スキルを身に付けることが求められて

いるということです。


しかし、経営者のスキルは、会社を起こす

前にすべて身に付けられるのかというと、

決してそうとは限りません。


経営というものは、実践的なものでもある

ことから、経営者というポジションに

就いてから学ぶことも多いでしょう。


特に、感性や振る舞いといったものも、

経営者にとっては重要であり、それは、

知識として学べるものではなく、実際に

経営者のポジションについてでなければ

身に付けられるものではありません。


だから、マネジメントスキルが大切だと

いっても、会社を起こす前に勉強だけして

いればよいということでもありません。


そういった意味では、なるべく早く経営

者のポジションに就くことも大切という

ことになります。


結論としては、代表取締役に就任すると

いう手続きだけでは経営者の役割は務め

られないので、就任前はもちろん、就任

後も、経営者としてのスキルを磨くための

努力は欠かせないということです。


むしろ、経営者は学び時続けなければなら

ないポジションなのであり、だからこそ、

多くの方に尊敬される人でもあるのだと

思います。

 

 

 

 

 

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