鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

セルフエンプロイーとビジネスオーナー

セルフエンプロイーとビジネスオーナーは

「貧乏父さん金持ち父さん」の著者として

有名な、ロバートキヨサキさんの著書、

キャッシュフロークワドラント」

( http://amzn.to/2tgfeE2 )に登場する

言葉です。


ロバートキヨサキさんの記述の主旨は、

「お金持ち」になるためには、まず、

ビジネスオーナーになって、どのような

会社が繁盛するのかを見極められるように

なり、次に投資家になって上手な投資が

できるようになることだということです。


私はロバートキヨサキさんのお考えには

賛成なのですが、今回、お伝えしたい

ことは、会社を設立しても、セルフエン

プロイーでは、あまり意味がないという

ことです。


セルフエンプロイーとは、自営業者の

ことを指します。


日本で自営業者と言えば、個人事業主

などを指し、会社を設立して会社役員に

就いていれば、会社経営者と呼ばれます。


ただし、ロバートキヨサキさんの指す

セルフエンプロイーとは、自営業者だけを

指すのではなく、肩書が会社役員でも、

自らが事業に組み込まれていれば、

その会社役員もセルフエンプロイーの

範疇に入ります。


これだけでは分かりにくいと思います

ので、ロバートキヨサキさんの言葉を

引用したいと思います。


「事業を始めようとしている人に対して、

マクドナルドのハンバーガーより

おいしいハンバーガーを作れるかという

質問をすると、ほとんどの人が作れると

回答する。


続いて、マクドナルドより優れたビジ

ネスを作れるかという質問をすると、

質問の意図を分かる人と分からない

人に分かれる」


2つめの質問で、質問の意図が分かる

人はビジネスオーナーで、分からない

人がセルフエンプロイーです。


別の言い方をすれば、自らがビジネスの

中に役割を持っている人は、セルフエン

プロイーであ、ビジネスの仕組み作りを

担おうとする人は、ビジネスオーナーと

いうことです。


これは私の私見ですが、前述の通り、

日本では会社の役員という地位に就いて

いる人を経営者と呼びますが、そのような

方であっても、セルフエンプロイーで

あれば、経営者としての役割を必ずしも

担っているとは限りません。


これまでに、私は、自らが設立した会社の

代表取締役に就任しているにも関わらず、

事業の取引相手に「社長さま」と呼ばれ

ても、あまりピンとこないと感じると

いう方に何人かお会いしています。


そのような方は、セルフエンプロイーで

あるからでしょう。


では、なぜ、会社を設立しても、セルフ

エンプロイーでは、あまり意味がないと

私が感じているのかというと、現在は、

ビジネスの仕組みの巧緻が事業の成否を

決める要因であり、これからは、増々、

その傾向が強くなってきているという

ことです。


少なくとも、これから、自社の事業を

大きくしていきたいと考えている方は、

ロバートキヨサキさんのいう、ビジネス

オーナーになることを目指すべきであると

私は考えています。


最後に、誤解がないように付言させて

いただきます。


私は、セルフエンプロイーは劣っていて、

ビジネスオーナーは優れているという

ようには考えていません。


また、「経営者」はセルフエンプロイーに

なることは避けるべきであって、ビジネス

オーナーを目指さなければならないという

ようにも考えていません。


事業の内容によっては、例えば、個人の

独創的な仕事をする事業は、セルフエン

プロイーが望ましいでしょう。


かくいう私自身も、セルフエンプロイー

です。

 

 

 

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