鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

銀行の種類

今回は、知っているようで意外と知られて

いない、銀行の種類について書きたいと

思います。


まず、銀行、信用金庫、信用組合の違いを

説明します。


銀行は、銀行法に基づく株式会社で、

資本金10億円以上、かつ、内閣総理

大臣の免許が必要です。


銀行の中でも、メガバンク、信託銀行、

地方銀行などに分けられることがあり

ますが、法律上はいずれも銀行法に基づく

銀行です。


信用金庫は、信用金庫法に基づく、協働

組合形式の金融機関です。


協同組合といっても、かなり、銀行に

近い金融機関で、預金業務に関しては

制限がありません。


ただし、融資は、非事業性の融資を除き、

従業員300人以下、または、資本金

9億円以下の事業者である組合員に対して

しかできません。


とはいえ、組合員でない人が融資を

受けたいときは、直ちに組合員になる

ことができるので、実質的に制限が

あるのは、会社の規模ということに

なります。


最後に、信用組合は、金融機関である

ものの、組合員の相互扶助が目的であり、

預金も融資も組合員に限定されます。


信用組合は、職域、業域、地域の3つに

業態が分かれており、街中で見かける

信用組合は、地域信用組合です。


融資を受ける会社から見れば、地域信用

組合は、ほとんど信用金庫と変わりあり

ませんが、融資を受けることができる

事業者の規模は、信用金庫より、やや、

小さい規模となります。


つぎに、銀行の分類について説明します。


かつての都銀については、何度も再編が

あり、いろいろな定義があります。


定義の代表的なものとして、全国銀行

協会の統計資料では、都市銀行を、

みずほ・三菱東京UFJ・三井住友・

りそな・埼玉りそなの5社に分類して

います。


別の定義では、いわゆるメガバンクには

りそな銀行埼玉りそな銀行は入らない

とか、埼玉県内でしか営業していない

埼玉りそな銀行都市銀行に入れるべき

ではないという考えもあるようです。


定義はいずれにしても、これらの5つの

銀行は、大規模な会社向けの融資を

中心に行っています。


中小企業向けの融資も行っていますが、

業績のよい会社、ある程度の規模のある

会社などを選択して取引しているよう

です。


つぎに、信託銀行は、信託業務を中心に

行っています。


融資業務も行っていますが、10億円

単位での融資が中心で、大規模な会社で

ないと、なかなか融資を受けることは

できないでしょう。


その次に、地方銀行ですが、これは、

都道府県ごとにほぼ1つずつある

銀行で、地方銀行協会に加盟している

銀行を指します。


いわゆる、第二地方銀行は、厳密には、

第二地方銀行協会加盟銀行のことです。


第二地方銀行協会は、かつての、相互

銀行協会であり、同協会に加盟して

いる銀行も、かつては、相互銀行

でした。


しかし、かつて存在した相互銀行は、

すべて普通銀行に転換しており、

現在は、相互銀行はありません。


第二地銀は、地銀よりも少し規模の

小さい銀行ということも言えますが、

融資額が5兆円を超える第二地銀

ある一方で、融資額が3千億円未満の

地銀もあるので、個別に見ることが

妥当でしょう。


今回の記事の結論として、中小企業の

方は、信用金庫または信用組合から

融資取引を始めることをお薦めします。


ただし、信金・信組は、融資額に限度が

あるころから、事業規模の拡大とともに、

地銀・第二地銀からも融資を受けるように

するとよいでしょう。


会社自体が大企業になった場合は、都市

銀行と取引することが望ましいことは

いうまでもありません。

 

 

 

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※記事と写真は関係ありません。