私は、よく、どんな仕事をしているのか
分からないと言われます。
「経営者である社長の仕事のお手伝いを
しています」と述べても、抽象的なので、
イメージがしにくいと思います。
具体的には、そのお手伝いのなかの
ひとつをあげると、組織としての会社の
能力を高めること、すなわち、組織能力を
高めることのお手伝いをしています。
このように述べると、「人材育成ですか」
ときかれることがあります。
人材育成も大切であり、組織の能力を
高める一つの要素ではありますが、組織
能力を高めるというのは、個々人の能力の
向上ではなく、組織としての能力を発揮
することです。
よく、「ふたりで力を合わせれば、それは
1+1=2ではなく、3にも4にもなる」
と言われますが、この、組織のとしての
総合力を高めることです。
では、1+1=3にするにはどうすれば
よいのかというと、従業員の方たちが
活動することです。
使いましたが、簡単に言えば、自分のこと
だけを考えず、会社全体のことを考え
ながら働くということです。
これは、理解もしやすいし、また、賛同
する方も多いと思うのですが、これの
実践はなかなか難しいようです。
「水は低きに流れ、人は易きに流れる」と
よく言われているように、「自分のことで
精一杯」という方が結構多いのが現実では
ないでしょうか?
でも、これを実現することが経営者の方の
役割であり、そのお手伝いをするのが、
コンサルタントである私の役割です。
では、具体的にはどうやってそれを実現
するのかというと、5S活動、QCサー
クル、BSCの導入などを行います。
ただ、これらを実践しても、効果は一朝
一夕では現れません。
そこで、多くの経営者の方は、「●●式
売上倍増法」などといったキャッチ
コピーにつられて、場当たり的な対策を
取り入れることを繰り返し、結果として
遠回りをしてしまう傾向にあると私は
考えています。
組織能力の向上は、それを実践しても
直ちに芽が出ないものの、会社経営者と
しては避けられないことであり、それに
取り組むことが、遠回りのようで、実は
近道であると私は考えています。