鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

びびりだから懸命になった

かつて、稲盛和夫さんが次のようなことを

お話しされていました。


「かつて創業間もないころ、機械を買う

ために、知人の家を担保にしてもらって、

京都銀行から1,000万円の借金を

した。


もし、借金を返済できなくなったら、

知人が家を失うことになり、迷惑を

かけてしまうことになる。


自分はびびりなので、それが怖くて、

懸命に借金を返そうと必死になって

がんばった」


また、松下幸之助さんは、家が貧しく、

尋常小学校を4年で中退して、9歳から

丁稚奉公をし、しかも病弱であったから

こそ、懸命に働き、松下電器産業(現在の

パナソニック)を日本を代表する会社に

育てあげ、経営の神さまと言われるように

なったことは有名です。


その一方で、社長がそんなに深刻になら

なくても、高い業績をあげている会社も

あります。


著名な方では、ソフトバンク孫正義

さんや、DeNAの南場智子さんです。


(とはいっても、おふたりとも、ひとの

何倍ものご努力をされておられることに

違いはないと思っています)


ここまで何人かの経営者の方を例に挙げ

ましたが、私が業績のよい会社とそうで

ない会社の違いは、行動しているか

どうかということだと思います。


自分にハンディキャップがあると思って

いる方は、だからこそ人一倍努力しよう

と思って行動します。


天真爛漫な方も、思うとおりに行動して

います。


一方で、業績の悪い方の傾向として、

行動をしない、意思決定をしないなどと

いった共通点があると思います。


そして、ここまで述べた内容も、わざわざ

私が言及するまでもなく、多くの方が理解

されておられる内容です。


では、多くの方が理解されておられるにも

かかわらず、なぜ、行動しない方が多い

のかという点に疑問が残ります。


これに関して稲盛和夫さんは「潜在意識に

透徹するほどの強く持続した願望」を持た

なければならないとお話しされておられ

ました。


もうひとつ稲盛和夫さんの言葉を借りると

「怖いと思っている人は、まだ余裕がある

のだ。余裕がない人は、怖いと思う余裕

さえなく、行動するしかない」ともお話し

されておられました。


今回は、稲盛さんの言葉ばかりになって

しまいましたが、私が業績のあまりよく

ない会社について考えていると、いつも、

最終的には、「経営者の方の意思」が

どうなのかということにたどりついて

しまいます。


業績のよくない会社の原因はひとつとは

限らないことも事実ですが、最終的には

社長がどうしたいのかということに

なってしまうのではないのかと思って

います。

 

 

 

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