鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

中小企業経営者は偉い

私は、ブログなどで「経営者はこうある

べき」などと書いていますが、もし、

それを読んでいただいている経営者の

方は、「それができたら苦労しない」と

お考えの方も多いと思います。


私自身も、書くことが目的の、実現味の

ない記事を書くことは、本意ではありま

せん。


そこで、記事を書くにあたっては、

2つのことに注意しています。


ひとつめは、書いた内容は、自分に

はね返ってくるということです。


当然、自分にできないことを他人に

求めるということをしてはならないと

いうことです。


ふたつめは、経営者は尊敬されるべき

人という前提で書くということです。


こう考えるようになった経緯は、稲盛

和夫さんが講演で、「中小企業経営者の

方は偉いのだ」とお話しされていたから

です。


もう少し具体的に書くと、稲盛さんは

仏教臨済宗に帰依されていることは

多くの方がご存知ですが、「偉い人と

いうのは、毎日修行しているお寺の

お坊さんだけではない。


毎日多忙で「修行」はできないけれど、

仕事をすることで心を高めている中小

企業経営者の方にとって、仕事をする

ということは、お寺でお坊さんが修行を

することと同じだ。


そして、ただでさえ自分の家族を養う

ことさえ難しい時代にあって、中小

企業経営者の方は、従業員の方も

養っているということになり、その

こと自体が尊いことである。


中小企業経営者は単なる守銭奴のように

扱われることがあるが、そうではなく、

本来は、偉い立場の人であり、尊敬

されるべき存在だ」とお話しされて

いました。


私も、稲盛さんと同様に、中小企業

経営者の方は偉い方々だと思っています。


だから、ブログなどでは、普通の人には

やや難しいことであっても、経営者の

方はそれを遂行しなければならないと

書いていますが、それは、尊敬の対象

であるからです。


また、まだ経営者にはなっていはいない

ものの、これから経営者になろうとして

いる方には、経営者は何をするべきかと

いうことも知ってもらいたいと思って

いますが、その前に、普通の人には

なかなかできない難しいことをしな

ければならない立場に立つ人でもある

ということを知ってもらいたいとも

思っています。


もうひとつ付け加えさせていただくと、

「会社の経営者に就任」するには、

自らが会社を設立し代表取締役に就任

することで可能ですが、「就任」する

ことと、経営者として能力を発揮する

ということは、当然、異なります。


経営者に就任する人が、必ずしも最初

から、100点をとれる経営者という

わけではないことも確かですが、ある

程度の「経営者」としての能力を身に

付けることもせずに「会社の経営者に

就任」してしまうと、最悪の場合は、

事業に失敗し、会社をたたむことにも

なりかねません。


「偉い」存在である経営者になろうと

する人が、これからだくさん現れる

ことは望ましいことですが、「会社の

経営者になるには会社を設立して、

自ら社長に就けばいい」という手続き

だけと考えている方がいるとすれば、

もう少し、経営者の役割や資質について

学んでから、会社の設立をしていただく

ことが賢明であると私は考えています。

 

 

 

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