前もってお断りしておきます。
今回の内容は、戦争を肯定する意図は
ありませんので、あらかじめご了承
ください。
それでは、本題に入ります。
先日、CS放送のある番組で、中部大学
特任教授も武田邦彦さんが、次のような
ことをお話しされておられました。
すなわち、日本は太平洋戦争の後、
敗戦国となったと多くの方が認識して
いるが、実はそうではない。
日本は、昭和20年以降、著しい
経済発展を遂げ、かつての日本が
望んでいたような国になった。
また、欧州の国々の植民地となって
いたアジアの国の多くが、戦争の後、
独立を果たした、というものです。
もちろん、いかなる理由があっても、
私は戦争を起こすべきではないと
思います。
ただ、悲しい事実として戦争を経た後の
事実を冷静に見てみると、かつての戦勝国
より、日本の方が経済発展を遂げ、国際
社会でのイニシアティブも大きくなって
いることは事実でしょう。
そういった意味では、実質的に勝利した
という武田さんの考え方は、的を射るもの
だと思います。
これを聴いた私は、黒澤明監督の名作映画
「七人の侍」を思い出しました。
ストーリーとしては、戦国時代の農村で、
収穫時期になると野武士に麦を略奪され
続けていた農民が、七人の侍を雇い、
野武士と戦わせて野武士を全滅させる
というものです。
戦いによって、農民にも犠牲者が出る
ものの、雇われた侍も3人しか残りま
せんでした。
そして、ラストシーンでは、農民が
田植えをしている光景を見ながら、
志村喬が演じる主人公の侍が、
「勝ったのは百姓たちであり、
自分たちではない」とつぶやきます。
映画では、農民たちのセリフから、
侍は威張って好き放題しているが、
農民はいつもいじめられる立場たと
考えているということが分かります。
でも、志村さんに前述のような
セリフをしゃべらせたのは、
黒澤監督の意図であり、この映画で
伝えたかったことだと思います。
すなわち、作物を作っている農民が
いちばん強い存在だということです。
その性質は、戦後の日本経済の発展
にも現れたのではないでしょうか?
今回の記事の結論としては、何が
強いのか、何が大切なのかという
ことを見失わずに臨むことが、
ビジネスにおいても肝要であると
いうことです。