鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

信用保証制度の縮小

融資を受ける中小企業を支援する制度の

信用保証制度の見直し(経済産業省の

ホームページ参照)が進んでいます。


現時点では、

将来性のある業種については手厚い

保証を行い、あまり将来性がない

業種については、保証を縮小しようと

しているようです。


いずれにしても、

信用保証制度は徐々に縮小し、

最終的には廃止しようとする

流れのなかで、このような見直しが

行われているようです。


なぜ信用保証制度をなくそうと

しているのかという理由について

説明すると、文章が長くなって

しまうので、簡単に述べれば、

規制緩和の進行に合わせて、

保護政策も縮小していると

いうことです。


実力のある会社が正当な評価を

受けられるようにするために、

規制緩和を進めているのに、

一方で、信用保証制度のような

保護政策によって、

本来は市場から退場すべき

会社が残るということは

非効率な状態が続くことに

なります。


マクロ的な説明では分かりにくいと

思いますので、ミクロ的な観点から、

個別の会社はどういう対策をとって

行けばよいかといえば、黒字の会社に

なればよいということです。


経済産業省が、なぜ、中小企業を

支援するのかというと、それは、

経済活動の活性化を進めるためです。


実力のある中小企業を増やすことで、

その顧客がよい商品やサービスを

得られるようにすることが目的です。


したがって、あまり実力のない会社、

すなわち、赤字の会社は、本来は

支援の対象ではありません。


「中小企業は、なかなか黒字に

なることがむずかしいから、

経済産業省の支援が必要になる

なのではないか」という疑問を

持つ人もいるでしょう。


しかし、それは、どんな人が

起業しても、赤字になってしまう

という状況でのみ言えることだと

思います。


現在は、黒字の中小企業はたくさん

存在します。


そして、いま赤字の会社であっても、

黒字の会社になることも可能だと

私は思っています。


いま、収益の改善に苦心している

経営者の方は、経済産業省や銀行の

支援をあてにしたり、自社は黒字に

することができないと考えていたり

するということから、変えるべき

でしょう。

 

 

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