鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

無料の社員食堂

先日、フィナンシャルタイムズの、

ハンナ・キュヒラー記者の記事

読みました。

 

彼女は、「シリコンバレーの会社は

社員食堂を無料で利用できるように

しているが、これは従業員にとって

よくない」と批判しています。


その根拠は、

無料でご飯を食べられるようにすると、

自ら食材を買いにいったり、

家族と食事をしなくなったり

しなくなるので、社会性が身に付かなく

なるというものです。


これについては、

賛否両論あると思いますので、

私もどちらとはいいがたいのですが、

どちらかというと、

彼女の意見に賛成です。


このような考え方は、

イエローハット創業者で、

掃除を徹底して行うことによって

業績をあげたことで著名な、

鍵山秀三郎さんも述べていました。


すなわち、鍵山さんによれば、

会社の利益よりも、従業員の方の

人間性を高めることを優先すべきと

いうものです。


つまるところ、「企業は人なり」と

いうことです。


とはいえ、私も、単純に、

「会社はお金じゃない。

人間性が大切だ」ということを

ここで述べるつもりはありません。


というのは、

いわゆる、「作業」的な仕事は、

これからどんどん少なくなって

いきます。


ですから、

業績の差はどこでつくかというと、

働いている従業員の方が、

魅力的であるか、

独創性があるか、という、

誰でもできること以外の部分に

なってきています。


そこで、従業員の方の能力を

高めるというときは、

単に、仕事面のスキルだけでなく、

人間的な部分の重要性が

高まりつつあると考えています。


規模の小さな会社では、

人間性の向上までを考えて、

人材を育成するということは

口でいうほど容易ではないとは

思いますが、

少しずつ経営者の方の考え方を

浸透させていくことが、

長期的な観点でみたときに、

ライバルに差をつけるものであると

改めて感じました。

 

 

 

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