誰がお話ししていたかははっきり覚えていないのですが、ある著名人が、福岡でタクシーに乗った時に感動したということをお話しされていました。なぜ感動したかというと、タクシーを降りようとしたとき、運転手さんが、タクシーに乗車中に話した内容についてノートにメモをしたいたそうです。なぜメモをしているのかを尋ねたところ、次回、乗ってもらったときに、きょうの話の続きを話せるようにしておくためだということでした。それに感動したその方は、福岡に行くときは、その方を指名してタクシーに乗るようにしたということです。
私も、最近のタクシーは、運送業というよりも、ホスピタリティを提供する会社になってきていると思います。タクシ―だけでなくても、ちょっとした気遣いが顧客を感動させたりします。例えば、宅配会社の方が、自動車を敷地の外に停めて、そこから歩いて荷物を運んできたり、雨の日は、自動車から降ろした荷物にタオルをかけて運んできたりするという心遣いを見ると、そのドライバーの方への印象がとても深くなります。
逆に、荷物の上に伝票を載せて文字を書いて、箱に筆の跡をつけてしまったり、受取人払の運賃を支払ったときにお釣りの紙幣がしわくちゃだったりすると、顧客の印象はとても悪くなってしまいます。運送業は荷物を運ぶことが仕事と考えていると、荷物を運ぶこと以外のことには関心が及ばないのでしょう。でも、選ばれるサービス業になろうとすれば、自ずと気遣いができるようになると思います。
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