鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

うがった見方

文化庁のホームページによれば、「うがった見方」について、本来の意味の「物事の本質を捉えた見方をする」で使っている人は26.4%である一方で、「疑って掛かるような見方をする」という誤った意味で使っている人は48.2%いるそうです。小職ももの書きの端くれとして、正しい意味で使わなければならないと思う一方で、それを誤った意味で理解されてしまう可能性が高いということを考えると、このことば自体は使わない方が無難なのではと思うようになっています。

また、「気を遣う必要のない間柄」を指す「気のおけない」という言葉についても、私も「『気のおける』だったかな」と間違いそうになることがよくあります。さらに、「気のおけない」という意味を「油断できない間柄」と誤って理解している人もいるようです。

さらには、感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたとき(「笑いながら叱る」とか、「浮かない表情で褒める」など)の人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかという実験結果について、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合であったという「メラビアンの法則」について、「話の内容よりも、見た目や話し方が大切」ということを示していると誤って理解しているという人が多いということをよく聞きます。

結論として、家族などの身内だけでのコミュニケーションであれば、それほど問題にはならないと思いますが、顧客にもかかわる事業においては、コミュニケーションに支障があるということは大きな悪影響が懸念されます。特に、経営者の方などの管理者の方は、自分の発したり書いたりした言葉が誤って伝わっていないかということについては、注意を払う必要があると私は考えています。

 

人は見た目が9割 (新潮新書)

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