鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

2017-01-01から1年間の記事一覧

事業計画を作る理由

今回は、あまりにも当たり前なテーマにつ いて述べたいと思います。 会社はなぜ事業計画を作らなければならな いのでしょうか? とはいえ、その答えはひとつとは限らず、 かつ、そのいずれも正しいと考えていま す。 そこで、私の考える事業計画を作る理由の…

権限委譲の効果

先日、ちょっとしたことがあって、携帯電 話会社に問い合わせをしました。 その具体的な用件は、データ通信の使用量 をホームページで確認したところ、料金の 締め日が知らないうちに変更になっている ことに気付いたからです。 問い合わせた結果、データ通…

未来ノート

「継続は力なり」という格言はよく知られ ています。 私が述べるまでもなく、継続して活動する ことは大きな威力を発揮することを示して いるものであり、成功者といわれる人は、 いろいろなことを習慣化して実践していま す。 ですから、私がここで、活動は…

PDCAはなぜ軽んじられるのか

これは私が何度か述べていることなのです が、私がときどき受ける質問で「経営コン サルタント」はどういう仕事をするのかと いうものがあります。 ちょっと話がそれますが、「経営コンサル タント」となのりつつ、私からみると「顧 問先の業務の代行」をし…

不祥事の本当の原因

最近、大手の鉄鋼業や自動車製造業で不祥 事が相次いでいます。 私は、この不祥事を伝えるニュースを聴い ていて、実はイラっとする気持ちになって います。 なぜかというと、なぜデータ改ざんや規則 違反が起きたのかということを伝えていな いからです。 …

CSRの効果

以前、野村克也さんが阪神タイガースの監 督を務めていたとき、テレビ番組のインタ ビューで、次のような話をしていました。 すなわち、「シーズン前のキャンプでは、 年に1回使うかどうかというようなサイン プレーの練習を行っている。 結果として、その…

融資対策はいつ行うか

銀行は、融資申込を受けた会社について、 過去3か年以上の業況と、前回の決算から 融資申込のあった日の前の月までの月次決 算の推移を見て融資審査を行うということ は、多くの方がご存知でしょう。 ですから、いわゆる「融資対策」を行うと すれば、普段…

情報技術は道具

情報技術(IT)は道具(ツール)に過ぎ ないということは、誰でも理解しているこ とでしょう。 すなわち、ツールは、それを入手しても、 それだけで目的が達成されるわけではない のですが、それでも、ITを採り入れれば 目的が達成されると思ってしまう…

多能工

多能工とは、これも私が説明するまでもあ ありませんが、ひとりの人が、複数の工程 を担当できたり、複数の技能を身にたりす ることです。 複数のことができる人がたくさんいれば、 事業の現場でも臨機応変な対応ができるこ とから、多能工を進めようとする…

人を動かすには

先日、共同通信の元記者で、現在は参議院 議員の青山繁晴さんのお話しをYoutu beで聴きました。 青山さんは、新聞記者になりたいという若 者からの質問に対して、次のように答えて いました。 (ご参考→ https://youtu.be/tlHz1FrKc_o ) 「採用試験を…

全人仮設

今回は、経済学や経営学が、人をどうとら えているかということについて述べたいと 思います。 私たちは、経験から、人は有機的な生き物 であり、感情で動くということは理解して います。 しかし、経済学では、人は、損得「だけ」 で動くものと捉えらえると…

仕事の意味

これは、私がこれまで何度も述べているこ となのですが、「経営」とは何なのかとい うことを伝えることに苦心しています。 その原因はたくさんあると思うのですが、 大きな要因は、日本では、経営は「もの」 にかかわる活動をイメージする方が多いか らだと…

銀行に来ない経営者

私が銀行で働いているときのことですが、 融資先の経営者の方から、「●月●日まで に●●円の融資を受けたい」とだけ電話な どで打診してきて、その後、詳しい説明を 受けたいと希望しても、時間を割いてもら えないという経験が多くありました。 ちなみに、フ…

ローコストオペレーション

ローコストオペレーションという言葉はよ く聴きます。 ただ、どうやってローコストオペレーショ ンを実現するかということについては、あ まり理解されていないと感じています。 ローコストオペレーションの代表的な方法 は、大量仕入や海外生産でしょう。 …

月次決算

先日、親しくさせていただいている税理士 のAさんとお話しをしました。 Aさんと私と考え方は一致しています。 Aさんは、顧問先には、「中小企業の会計 に関する基本要領(中小会計要領)」の導 入を熱心に薦めており、また、月次決算書 を翌月15日まで…

内々価格差

今回は、内々価格差について説明します。 その前に、内外価格差について触れます。 これは、多くの方がご存知の通り、日本で 製造されている製品が、日本国内と輸入先 の外国で違った価格で販売され、その価格 の差を指します。 このような価格差が起きる要…

人材不足への対応

最近、メガバンクが人員削減のための体制 をとるというニュースが流れています。 例として、みずほ銀行さんの場合は、店舗 を500から400へ、グループの職員数 を7.9万人から6万人へ減らすという報 道がありました。 (ご参考→ https://goo.gl/zq5E…

経営コンサルタント選びにご注意を

以前、経営コンサルタントの石原明さん が、石原さんのポッドキャスト番組で、次 のようなことをお話しておられました。 すなわち、「腕の悪い経営コンサルタント は、顧問先の改善点が目につくと、いちい ちそれを指摘する。 しかし、改善点を指摘された側…

コミュニケーションの方法

これは私が言うまでもないことですが、仕 事を効率的に行うには、コミュニケーショ ンはとても大切です。 例えば、私が銀行で働いていたときは、恐 らく数千枚の融資稟議書を書いていたと思 いますが、単に長々と説明文を書けばよい 訳ではなく、要点を明確…

経営戦略と情報技術

先日、あるソフト開発会社に訪問しまし た。 用件は、その会社からの依頼で、その会社 の製品を説明を受けるというものです。 同社には、今後、私がご支援する会社に、 その会社の製品が役立つようであれば、そ の製品の利用を薦めてもらいたいという意 図が…

経営に王道なし

今回の記事のタイトルを見ると、上から目 線の記事に思われてしまいますが、これは 自分への戒めでもあります。 ちなみに、これも私が説明するまでもあり ませんが、王道にはふたつの意味があるよ うです。 ひとつは、儒教の考え方で、徳で国を治め ようとす…

融資に積極的な銀行職員を探す

私がフリーランスになって10年くらい経 ちますが、融資の申請のご支援に関して、 相談をしてくる経営者の方や、ほかの融資 申請のコンサルティングをしている人とは 考え方が違うということをずっと感じて来 ました。 といっても、私が正しいとか、私が優…

在庫切れは誰の責任か

これは、卸売業や小売業での話題になりま すが、在庫切れはよいことか、悪いことか ということについては、一般的には、悪い ことでしょう。 (ここで「一般的には」と書いたことには 理由がありますが、それは、後述します) では、在庫切れが起きたとき、…

現金のコストは見えにくい

手間がかかる商品やサービスを提供する場 合、それなりのコストを購入者に負担して もらうことは当然ですし、購入者もそれを 納得するでしょう。 ところが、意外にも、銀行には、コストが かかっている業務に対して、それを利用者 に転嫁していないというこ…

家族的事業から組織的事業へ

今回の記事は、タイトルからわかるとおり 家族的な経営をやめて組織的な経営をしま しょうということを述べたいと思います。 しかし、日本の中小企業の大部分はいわゆ るオーナー会社です。 確かに、「オーナー会社=家族的な経営を している会社」とは限ら…

結果の批判は簡単

約15年前のことですが、私が銀行で働い ていたとき、当時の役員の方から、オフレ コで、次のような話をきいたことがありま す。 「いま、銀行は、バブル崩壊の後遺症で苦 しんでいる。 そして、かつてのバブル時代に、あまり融 資の獲得をしなかった職員の…

担保依存の融資姿勢は当然か

9月12日の日本経済新聞に、「地銀の中 小融資、要注意先ほど担保・保証に依存強 く」という記事が載っていました。 (ご参考→ https://goo.gl/BxL9PM ) 記事の内容は、金融庁が、地銀と取引のあ る中小企業9千社から回答を得たアンケー ト結果の概要で…

AI時代の人材

芥川賞作家の玄侑宗久さんが、ポッドキャ スト番組で、AI(人工知能)についてお 話されておられました。 (ご参考→ https://goo.gl/1n8ZPB ) 「かつて、将棋で、AIがプロ棋士と勝負 するときは、あらゆる手の中から最良の手 を考えるようにしていた。 …

予測と計画の違い

私は事業計画を作ることをお薦めしていま すが、それに否定的な方も多いので、今回 は、事業計画がなぜ大切なのかということ を説明します。 まず、事業計画の指すものですが、この記 事では、計数(売上、費用、利益、顧客数 など)の計画ということとしま…

中小企業だから?

残念なことですが、「中小企業」という言 葉は、ネガティブなイメージで使われるこ とが多いと思います。 よく使われる場面としては、会社の業績が 芳しくない状況がつづいているとき、「う ちは中小企業ですから…」などという使い 方をされるところが思い浮…