鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

M&Aの留意点

中小企業診断士であり、大阪府事業引継ぎ

支援センター統括責任者の、上宮克己先生

の新刊、「大阪府事業引継ぎ支援センター

の挑戦」を拝読しました。


(ご参考→ https://amzn.to/2ohGc1j


現在、日本の中小企業の間では、後継者探

しが大きな課題となっていることは、多く

の方がご存知の通りです。


それは、中小企業庁金融庁などの行政機

関も認識し、さまざまな支援策を打ち出し

ていますが、手続きや法令などの告知が中

心で、「事業所受け・M&A」を検討しよ

うとしても、もやっとしている経営者も多

いのではないかと思います。


そして、ご自身のご経験をもとに、理論よ

りも実践を重視されて上宮先生が上梓され

た同書は、そのようなもやもやをきれいに

払拭してくれる内容の本になっています。


その中で、私が最も参考になったと感じた

ところは、「M&Aを検討する際に留意す

る点」(117ページ)です。


具体的には、譲れない条件を明確にする、

秘密保持の徹底、自社の適正価格を知る、

譲り受け側の立場で考えてみるなど、当然

とも思われるものですが、当然すぎるがた

めに、意外と見落とされそうなことでもあ

り、このような留意点を前もって知ってお

くだけでも、交渉が円滑に進むようになる

と思います。


その中でも、私が最も大切だと思ったこと

は、人材流出の防止に全力を注ぐというこ

とです。


上宮さんが見た事例では、M&Aの合意に

こぎつけた会社が、そのことを従業員に説

明したところ、工場長が「社長がいなくな

るのであれば、自分も辞める」と言い出し

たため、契約が解消されたことがあったそ

うです。


これは、会社のキーマンがいなくなれば契

約が解消されるという「キーマン条項」に

基づくものですが、その工場長はキーマン

だったわけです。


このようなことがないように、譲り渡す側

の旧経営者も、M&Aの後に顧問や相談役

として残り、社内環境が急激に変化しない

よう、適宜、意見を述べることが大切だと

いうことです。


このような助言は、多くのM&Aの事例に

携わってこられた上宮先生のような方だか

らこそ、書くことができることだと思いま

す。


ここでは文字数の兼ね合いから、一部しか

ご紹介できませんでしたが、M&Aや事業

承継をお考えの経営者の方は、ぜひ、上宮

先生の新刊をご一読されることをお薦めし

ます。

 

 

 

 

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●10月21日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

10月21日(月)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 

■日時:令和元年10月21日(月)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→

https://www.facebook.com/events/489330015247993/












パイの奪い合いではなくパイの拡大へ

丸亀製麺などのレストランチェーンを運営

する、トリドールホールディングスの社長

秘書を務める、小野正誉(おのまさとも)

さんの新刊、「『丸亀製麺』で学んだ超実

直!史上最高の自分のつくりかた」を、拝

読しました。


(ご参考→ https://amzn.to/2OkGZJn


同社は、国内や海外に約1,700店舗を

展開し、順調に事業を拡大していますが、

小野さんのご著書で、同社がなぜ事業を拡

大し続けることができるのかということを

学ぶことができるだけでなく、そのノウハ

ウを応用し、読者の成長につなげるにはど

うすればよいかということまでが理解でき

るよう、詳しく解説されています。


さらに、同書は、一般の書籍の約1.5倍

の311ページにわたってノウハウが豊富

に紹介されており、いずれも貴重なものば

かりですが、ここで、私が最も印象に残っ

たものを1つに絞ってご紹介したいと思い

ます。


それは、ライバル会社との関係を、パイの

奪い合いをする相手ではなく、共に成長す

る相手にするということです。


小野さんの中学校時代の同級生に、居酒屋

を何店舗か経営している方がおり、その方

次のようなことを小野さんにお話されたこ

とがあったそうです。


すなわち、「自社の利益を増やすために、

材料費の仕入値を下げようとすると、仕入

先の利益が減り、その仕入先の事業に支障

が出る。


また、自社の顧客が増えると、自社の利益

が増えるけれど、それはライバル店の顧客

を減らしてしまうことになるので、それも

避けたい」と話していたそうです。


本旨からそれますが、私は、この同級生の

方の考え方はすばらしいと思います。


もちろん、仕入先や同業者のことを慮って

いるという点で、人格者であると思うので

すが、それだけでなく、経営者として、自

社を発展させるために、自社の属する業界

を広い視点で俯瞰し、どう活動していくべ

きかを考えているということは、あらゆる

面で優れた判断ができる要件になっている

と思います。


そういった、多くのステークホルダーの間

の利害調整を上手に行うことが、正に、経

営者の役割であり、小野さんの同級生の方

は、その役割に真摯に取り組もうとしてい

るのだと思います。


話を戻すと、小野さんは、この同級生の考

え方は、「限られたパイを奪い合うという

発想」と考えているようです。


そして、顧客は価値があると感じるものに

はお金を払うので、きちんと顧客のニーズ

に応えることができるお店が増えれば、市

場は拡大するので、パイを奪い合うという

考え方を抜け出すことができると述べてお

られます。


すなわち、経営者が目を向けるべきところ

は、パイ(顧客)の奪い合いではなく、パ

イを広げること(顧客の望むことに応えよ

うとすること)だということです。


小野さんは、これを「パラダイムシフト」

であると解説しておられます。


ちなみに、パイを広げようとする考え方

は、以前にご紹介した、コーペティション

経営にも通じるものだと思います。


(ご参考→ https://bit.ly/2maNgLG


この小野さんの薦めるパラダイムシフトに

よって、事業そのものを変えなくても、自

社の参入する市場を、レッドオーシャン

ブルーオーシャンに変えることもできる

のではないかと、私は思いました。


今回は、文字数の兼ね合いから、小野さん

のご著書を読んで私が感銘を受けたポイン

トをひとつだけ紹介しましたが、前述のよ

うに、同書からはたくさんの気づきが得ら

れますので、ぜひ、ご一読されることをお

薦めいたします。


また、同書では、なぜ丸亀製麺のうどんが

おいしさのか、その秘密を知ることができ

ますので、もっと丸亀製麺について知りた

いという丸亀製麺ファンの方にもお薦めの

本です。




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●10月21日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

10月21日(月)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 

■日時:令和元年10月21日(月)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

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https://www.facebook.com/events/489330015247993/

 

 

 

 





 

おひとりさま需要

先日、ファミリーレストランのガストなど

のおひとりさま用ボックス席に関して取材

した、ダイヤモンドの記事を読みました。


(ご参考→ https://bit.ly/2mYtkww


記事の概要は、ガスト、ジョナサンの一部

の店舗に、充電用コンセントと、無料Wi

-Fiが備わっている、おひとりさま用

ボックス席を導入したところ、ガスト新橋

店ではティータイムの売上が2割伸び、他

の店舗では、ランチタイムの客数が5%上

昇という実績があった、というものです。


とはいえ、すかいらーくグループも、店の

立地や休日によっては、家族連れの需要も

多いので、すべての店におひとりさま用

ボックス席を導入する予定をしていないな

ど、単純に、おひとりさま需要を取り込め

ばよいということではないようです。


ただし、この記事を読んだとき、1人カラ

オケの需要の取り込みに乗り遅れたことな

どが原因で、カラオケ事業から撤退した、

シダックスの事例を思い出しました。


(ご参考→ https://bit.ly/31XWY3W


また、私の住まいの近隣にある温泉街も、

かつて、多くの需要があった団体旅行だけ

を追い続け、家族・個人旅行の需要が増え

ているという環境変化に対応しなかったこ

とから、業績を下げてしまったという事例

があったことも思い出しました。


このような需要の変化への対応は、つきつ

めて言えば、マーケット・インや、カスタ

マー・オリエンテッドということになるの

ですが、このような専門用語を、単に、知

識として身に付けていたとしても、需要の

変化への感度を高めていなければ、意味が

ないということを、ダイヤモンドの記事を

読んで感じました。


中小企業経営者の方に、経営環境への対応

について尋ねると、多くは「肌感覚」、す

なわち経営者の印象だけで判断していると

思います。


でも、需要の変化に乗り遅れる事例を見る

と、きちんと需要の変化を読み取るための

客観的なデータ収集をしていないことが、

大きな原因になっていると思います。


ここで今回の記事の結論ですが、需要の変

化のへの感度を高めるためには、仮説と検

証を繰り返すことが重要であり、そのため

には、日報などを活用して、必要と思われ

るデータを、日々、収集することが、競争

力を高めることにつながると、私は考えて

います。


かといって、大胆に戦術を変える必要はな

く、少しだけ戦術を変えてみて、客数や売

上の変化を確かめるということを繰り返し

ていくことが、地道な方法ですが、大切な

ことだと思います。




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●10月21日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

10月21日(月)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 


■日時:令和元年10月21日(月)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

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さい。


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原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

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■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


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測定しなければ責任を負えない

経営学の大家、ドラッカーの代表的な著作

である、「マネジメント(上)」に、次の

ような記載があります。


(ご参考→ https://amzn.to/2n8Kc3I


「経営者は、問題を解決する前に、問題の

どの部分を自らの強みに合ったものにする

ことができるかを検討し、測定可能な目標

で表せる分野があるかを考えなければなら

ない」


この一節は、「測定できないものは管理で

きない」と要約され、広く知られているよ

うです。


この記述について、ドラッカーの主旨とし

ては、客観的に成果を示すことができるも

のでなければ、経営者は責任を負うべきで

はない、または、自らの成果は客観的に示

すことに限るべきだということであると、

私は解釈しています。


そして、私も、中小企業の事業改善のお手

伝いをしていると、この、ドラッカーの考

えには共感することがあります。


この「客観的に成果を示すことができるも

の」とは、会社の場合、ほとんどが会計的

なデータです。


もちろん、会社の成果は、会計的データだ

けではありませんが、「50%の顧客が自

社製品を評価した」、「従業員の定着率が

向上した」という、会計的なデータ以外の

データも、最終的には、会社の利益の増加

という、会計的なデータの向上につながる

ものでなければ、意味はありません。


したがって、このように書くと、ちょっと

無機的になってしまうのですが、経営者の

成果は、最終的には会計的なデータで示さ

なければならないということです。


ただ、これは今回の記事の結論ではありま

せん。


ドラッカーは、「測定可能な目標で表せる

分野があるかを考えなければならない」と

述べている部分に、私は注目しました。


経営者の方は、測定可能な目標に対して責

任を負う訳ですが、中小企業の多くは、残

念ながら、「測定」という活動を、あまり

行っていないと感じています。


中小企業の業績は、決算書が作成されてか

ら、経営者の方が事後的に把握していると

いうことが多いのではないでしょうか?


私は、日ごろから、中小企業は月次で自社

の業況を確認すべきであると述べています

が、この月次での業績確認も、測定するこ

とのひとつだと思います。


本来なら、販売個数、リピート率、地域内

のシェアなど、会計的なデータ以外のデー

タについても測定し、毎月確認するとより

よいと思いますが、まずは、会計的なデー

タの確認が基本になると思います。


会計的なデータを確認していることで、さ

らに、会計的なデータ以外のデータの必要

性も感じるようになると思います。


もう一度、ドラッカーの「測定できないも

のは管理できない」という言葉に戻ります

が、多くの中小企業は「測定していないの

で、管理もできない(マネジメントしてい

ない)」という状況にあると、私は感じて

います。





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地方銀行再編は第一地方銀行が積極的

先日、日本経済新聞が、地方銀行103行

に対する、今後の合併・統合に関する調査

結果について報道していました。


(ご参考→ https://s.nikkei.com/2on9KKA


記事によれば、合併・統合を検討している

と回答した銀行は5行、検討する可能性が

あると回答した銀行は20行で、意外と多

くありません。


さらに、両者を合わせた25行のうち、

17行が地方銀行協会加盟銀行(いわゆる

第一地方銀行)であり、第二地方銀行協会

加盟銀行(いわゆる第二地方銀行)は、さ

らに消極的であるという印象を受けます。


再編を検討しない銀行が、その理由とし

て、「単独で存続することが地域や顧客に

とって最善だ」と回答していますが、それ

は表向きの回答で、規模の小さい銀行は、

再編にあたってイニシアティブを握ること

が難しいため、規模の大きな地方銀行と比

較して再編に消極的であると、私は考えて

います。


したがって、今後、大手地方銀行が中心に

再編が進んで行くと思いますが、規模の小

さい地方銀行も、早晩、再編に加わること

は避けられなくなっていくと思います。


これは一般論ですが、これからも融資に積

極的な銀行は、再編にも積極的に臨む銀行

だと思っています。


逆に、再編に消極的な銀行は、自らの意思

に反して合併を選択せざるを得ない状況に

なってしまうと、融資も主体的に行うこと

が難しくなっていくと思います。


したがって、中小企業が、引き続き安定し

た資金調達を受けられるようにするには、

すべてではなくても、ある程度は、大手地

方銀行からの融資を受けて資金調達をして

おくことが賢明と、私は考えています。

 

 

 

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経営者の第一の役割は体制づくり

先日、日本郵政グループが、かんぽ生命保

険の不適切な商品販売に関する調査につい

て、中間報告をしましたが、その際、日本

郵政グループの経営者の説明をきいて、私

は不快感を感じました。


「取締役会のガバナンスが機能していない

のでは?」との報道陣の質問に対して、日

本郵政の長門社長は、「現場からまったく

情報が上がってこなかったから、ガバナン

スが発揮されなかったが、議論する材料が

十分あれば、きちんと機能できる取締役会

だ」と回答しました。


これは本末転倒で、日本郵政グループの経

営者は、上がって来た情報だけで意思決定

をしてきた、すなわち、単に神輿の上に担

がれていたにすぎないということを、自ら

述べているようなものです。


本来なら、悪い情報はなかなか経営者には

届かないという前提で、もっと現場で起き

ていることが伝わるしくみをつくっていな

ければ、今回のような状態に陥ることは、

必然と言えるでしょう。


100歩譲って、経営者はすべての情報を

集めることが極めて困難であるとしても、

かんぽ生命には、法令違反や社内ルール違

反の可能性のある契約が6,327件もあ

るのに、それに経営者が気づかないでいた

ということは、経営者の感度は極めて低い

と言えるでしょう。


さらに、昨年4月に、日本放送協会が、か

んぽ生命の不正販売問題に関する番組を放

送した際、それが事実かどうか、社内で調

査せずに、長門社長らは、日本放送協会

営委員に抗議をしています。


(ちなみに、長門社長は、その番組の内容

について、「今となっては全くその通り」

と、適切であったことを認めています)


このように、少なくとも昨年の時点で自ら

状況を確認する機会があったにもかかわら

ず、それを逃してきたことについては、経

営者としては失格だと思います。


ちなみに、日本郵政グループの体質につい

ては、日本経済新聞OBで、2014年か

ら、ゆうちょ銀行の社外取締役も務めてい

る、ジャーナリストの町田徹さんが、同グ

ループでは郵便局長が力を持っており、本

社には現場で起きていることについてなか

なか情報が上がって来ない体質になってい

ると指摘しています。


(ご参考→ https://apple.co/2o5Kd8z


そのような会社であれば、なおさら、日本

郵政グループの経営者は、その体質を壊す

ことに、多くの努力をはらってこなければ

ならなかったはずです。


ところで、ここまでが前振りで、今回の記

事の本旨は、日本郵政グループの経営者の

方の批判ではありません。


日本では、経営者というと、経営戦略を立

案して実践したり、収益目標を達成するた

めの陣頭指揮をとる役割と考えられがちで

あり、日本郵政グループの経営陣もそのよ

うなことを実践しようとしていたのでしょ

う。


事実、日本郵政長門社長は、記者会見の

時の報道陣からの、「高い営業目標を現場

に課した責任をどう考えるか」という質問

に対して、「収益は当初の見通しから上ぶ

れており、耐えられないような目標を課し

ているという印象は当時はなかったが、結

果として厳しい目標を課していたのだと思

う」と回答しているように、収益目標につ

いては高い意識を持っていたようです。


もちろん、経営者が収益に関して責任感を

持つことは当然ですが、日本郵政グループ

の場合は、前述の通り、経営者は神輿に担

がれていた状態で、「ガバナンスが発揮さ

れていなかった」と自ら認めることになる

ような状態でした。


ですから、収益を達成しようとするために

は、まず、ガバナンスが有効な体制が整備

されていなければ、不祥事などが起きて、

本来の目標が達成されなくなってしまうと

いうことが、今回の記事の結論です。


中小企業でも、あまり数は多くありません

が、従業員の不祥事で思わぬ損失が発生す

ることがあります。


その典型例は横領や癒着ですが、そのよう

なことが起きることを防ぐために、定期的

な配置転換の実施を経営者に提案したりす

ると、負担の大きさを理由に拒まれてしま

うことが多いと私は感じています。


実は、中小企業の方が、社長と従業員の距

離が近いので、配置転換などは実施しにく

いのかもしれません。


ただ、経営者は「攻めの姿勢」だけに気を

とられていると、不意に身内に足をすくわ

れることになりかねません。


今回の日本郵政グループの事例を他山の石

として、事業の成長のためには、まず、不

祥事が起きない体制づくりが欠かせないと

いうことを理解する機会にしていただけれ

ばと思います。

 

 

 

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セミナーはつまらない?

先日、かつて、私が講師を務めた融資セミ

ナーでは、私が「融資を受ける裏技」を話

さなかったので、受講者の方からの評判が

悪かったということを書きました。


(ご参考→ https://bit.ly/2owGBwF


この記事を書きながら、稲盛和夫さんが松

下幸之助さんの講演を聴いたときのことを

お話されていたことを思い出しました。


(ご参考→ https://bit.ly/2mYo0sU


すなわち、松下さんは「ダムが水を貯めて

川の水流を安定させるように、会社も経営

環境が悪化するときに備えて、資金などの

経営資源を蓄えることが大切だ」と述べた

そうです。


これに対して、参加者の方が、「会社にお

金を貯めることは大切だということは理解

できるが、それを実践することはなかなか

むずかしく、だからこそ、どうすれば会社

にお金を貯められるかを知りたくて、ここ

に話を聴きにきている」と、松下さんに質

問したそうです。


これに対して、松下さんは「まず、ダムを

つくろうと思わんとあきまへんなあ」と答

えたため、会場からは溜め息がもれたとい

うことです。


ちなみに、周囲の反応とは逆に、稲盛さん

は、この松下さんの返答を聴き、大きな衝

撃を受けたそうです。


「やろうと思っても、それはなかなかでき

ないから、もっと簡単な方法を教えて欲し

い」という程度の軽い気持ちしか持たない

経営者は、何も成就させられない、「何が

なんでもやってやろう」という強い意思を

持たなければ何ごとも達成できないという

ことを、稲盛さんは松下さんから学んだよ

うです。


話を本題にもどすと、松下さんでさえ、多

くの受講者に不満を持たれてしまうのに、

私のようなものが、「話を聴いて役に立っ

た」といきなり評価されることは、お世辞

でもなければまず起きないと、稲盛さんの

お話を思い出して改めて感じました。


もちろん、松下さんと同じような高いレベ

ルの内容を、私が話しているとは思いませ

ん。


ただ、仮に、話している内容がよいもので

あっても、聞いている側が必要と感じなけ

れば評価されることはありません。


だからこそ、何度も、そして詳しく情報発

信を続けなければ、私の話を評価してくれ

る人のところにはそれが届かないというこ

とを認識しました。


これを、稲盛さんが松下さんから学んだよ

うに、「何がなんでもやってやろうという

強い意思」を持ち続けて、これからも記事

の配信をしていきたいと思います。




※この記事はメールマガジンでも配信して

います。ぜひ、ご登録ください。→

http://yuushi-zaimu.net/conference/





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●10月21日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

10月21日(月)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 


■日時:令和元年10月21日(月)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→

https://www.facebook.com/events/489330015247993/